セラミックナイフ2010/03/12

楽器の修理で料理用のナイフを使う場面があるのですが、
ステンレスの物はどうも切れ味が悪く、磨いでもすぐに悪くなります。
まあ、使い道が食材ではない物を切るのだから当たり前ですが..

そこで、セラミックのナイフを買ってきましたが、これは素晴らしい。
切れ味抜群で、切り口も美しい。

ところで、私が2年前までいた会社はセラミック製品の会社でした。
セラミックと言っても、茶碗とか湯のみとかそういうのではなくて、
いわゆるファインセラミックスというやつです。
なので、このナイフを見たらそれがどういうセラミックなのか
すぐに分かります。ちなみにナイフのメーカーは京セラ製で、
私のいた会社のライバル企業です。
ナイフに使っているのはジルコニアという物で、セラミックの中では
比較的、割れにくい性質のある物です。
私もセンサー素子の研究をしている時に基板材料として
調合から焼成までした事があります。
原料粉末を微粉砕する粉砕機の部品にも使われていたので、
懐かしい輝きです。

セラミック製品は加工が大変なので、焼く前にできるだけ製品に近い
形状にしておく事がコストダウンのポイントですが、
このナイフを見て、どういう成型方法で作ったのか..とか、
セラミック表面の京セラのロゴはどうやって入れたのか..とか、
つい、色々と考えてしまいます。