お知らせ2つ2011/11/09

11月13日(日)に中部アコーディオンクラブの演奏会があります。
時間は12:30開場、13:00開演で、場所は名古屋市女性会館3階ホールです。
会場の詳細は下記サイトでご覧になれます。入場無料となっております。
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/19-5-4-2-10-0-0-0-0-0.html

もう一つはcobaさんのライブです。最初のCDをリリースしてから20周年となる記念ライブツアーですが、名古屋での公演は2012年2月23日(木)です。会場は名古屋駅から徒歩10分のZepp Nagoyaです。チケットはmonte accordionでも取り扱いをしております。
※monte accordionでの予約締め切りは、12月末までとなります。

before after2011/11/11

先日、ブログ記事にさせて頂いた古いアコーディオンの修理が完了しました。
http://accordion.asablo.jp/blog/2011/10/31/6266114
記事でも書きましたが年代なりの色々な不具合が出ていました。

修理前と後の外観です。


外観上は、蛇腹留め、ベースストラップ調整ダイアル、グリルカバーとそのネットを
修復したので、その違いが見られると思います。
清掃と磨き、ロゴの塗装などもしたので違いが見えるかも知れません。
外観以外にサブタ皮の調整やリードの錆除去、調律を行っていますので、
音に関する部分も良くなっています。
この楽器の年代ですと、バルブのフェルトや皮の交換も時期に来ていますが
今回は行わず、鍵盤高さを揃えるだけにしました。

これだけの修理ですので、それなりに費用はかかっています。
中国製の同等品が買えるような金額ですが、元が良い楽器ですので、
使う金額が同じ位でも修復後の楽器としてのレベルは低価格な楽器を
明らかに越えています。
良い楽器は古くて修理に費用がかかってもを修復を行う価値がある
場合が多いと思います。
逆に、整備が不十分な楽器は例え高級な物でも安い新品の方が
ずっと弾きやすいですし、上達の妨げになる事も無いと言えます。

CAC演奏会2011/11/13

今年も中部アコーディオンクラブの演奏会が行われました。
私も臨時休業し参加させて頂きました。

今年で43回目です。写真はポスターです。
毎年1回ですので43年続いているという事です。
これは本当に凄いことと思います。

私は例年、PA係りをしているので、会場一番後方の高い所から見ています。
これがそこからのステージを見た所です。
客席の黒い影と、強烈な照明が緊張感を高めます。

私はソロ演奏の他、昨年に続き「アニソン野郎」のユニット名で演奏しました。
昨年はガンダム、今年は宇宙戦艦ヤマト。
気持ちよく演奏しましたが、ちょっとミスったのが悔しい。
やっぱりコスプレもしないと盛り上がらないか..

30名近い奏者によるソロ演奏と合奏で今年も無事に終演です。

そして..打ち上げ会。
この為にやっているという人もいるとかいないとか..
CACは中部アルコールクラブという別名があるというのが最近の定説です。

1つだけ2011/11/14

アコーディオンには音の種類を変える事ができるスイッチが付いています。
電気を使わない楽器としては珍しい機能で、アコーディオンの特徴の一つです。
このスイッチですが、押して良いのは1つだけです。
複数のスイッチを同時に無理やり押すと..


この写真の様に、部品の一部が変形してしまい、スイッチの切り替えが
うまくできない状態になってしまいます。
こういう事例は時々あり修理に持ち込まれます。
殆どの方は同時に押すのはダメという事を知っています。
ですが、こういう状況になるのは音の切り替えを意図した操作ではない時です。
それはソフトケースに入れて運搬する時などに起こりますが、
スイッチ部分を何かに当ててしまう、若しくは何かに当てられる時、
複数のスイッチに強い力がかかり故障に至るという事です。

そういう事が起き易いのは楽器の表面に露出しているベース側のスイッチです。
この写真もベースの方のスイッチトラブルです。
ソフトケースでの運搬中に楽器の表面中央あたりを何かに当ててしまったり、
置いてある楽器が倒れてベーススイッチが床に接触したり、
置いてある楽器のベーススイッチ部分に歩行者の足が当たったりという事故です。

スイッチを同時に押さない様にするのは勿論ですが、ソフトケースでの運搬や
床面に置いている時は注意しましょう。
ケースに入っているアコーディオンは、普通の人から見て楽器と認識されませんので
要注意です。

共犯2011/11/21

海外での飛行機による移動で楽器を機内持ち込みできず
手荷物として預けた事による故障の修理を承りました。
航空機の手荷物はかなり手荒に扱われますので、アコーディオンは
機内持ち込みにする事をお勧めします。

症状は特定の音を出そうとすると音が出ずに酷い空気漏れを伴うという物です。
中を見なくても大体予想できましたが、やはりリードが枠から外れていました。
航空機での荷物運搬の衝撃によるものと考えられます。

はじめの写真の様に完全に外れているリード以外にも、この写真の様に
ロウが割れてリードが浮いている箇所が幾つもありました。
ちなみに、リードに錆が出ているので調律もかなり狂っています。

浮いているリードのリードを留めているロウを良く見ると何か変です。
ちょっと触るとめくれて中は空洞でした。
リードを留める為のロウがしっかりと中まで入っておらず、表面を覆っているだけです。

リードを剥がして横から見るとロウが表面にしかない事がよく分かります。
リードが浮いているところは殆どこのような状態でした。
荷物運搬による衝撃だけが故障の原因では無いようです。
この楽器は旧東ドイツ製の物で、品質が良いものではありません。

リードが留めてある枠は一般的なアコーディオンと違い樹脂製でした。
木製の物と比較するとそれなりの製品という事ですが私の関心は別な所にありました。
写真はベース側のリードの枠を裏返した所ですが、樹脂自体は木の様な薄い黄色です。
何故か裏側は蛍光ピンクに塗ってあります。
何か意図が無いとわざわざ染色しないと思うのですが意図が分かりません。
この疑問がちょっと気になっています。
単なる個人的興味ですが..