バンドネオン修理2013/04/11

今年に入って二つ目のバンドネオン修理を承りました。

やはりバンドネオンは古い物が多く、傷みが激しいです。
サブタ皮は反りが出ていて硬化しています。
それを修正する為に表面に切れ込みを入れる処置がされているようですが
一時しのぎにしかなりません。
埃もかなり堆積しています。


外側の損傷もかなりあります。
角のところの金属モールが浮いています。


螺鈿の金属が飛び出ている箇所も多くあります。
このままでは怪我をしそうです。


楽器の内側に印が押してありました。
1934という表示がありますが、これが本当なら79年前の物という事になります。
ブエノスアイレスとありますが、アルゼンチンで
購入したという事ですので間違いないでしょう。
これは製造元ではなくて輸入販売の印ですね。

そして良く見ると、輸入元の印の下に別の印があります。
Meinel & Herold、Klingenthal とあります。
これが製造元です。
ドイツKlingenthal にあった会社ですがアコーディオンも作っていたようです。

この楽器、劣化がかなりありますので修復は大変になりそうです。