40年程前の楽器2013/08/03

40年程度以前に製造されたアコーディオンの修理を承りました。
イタリアの有名メーカーの物です。


楽器の底板にある「足」の部分の修理です。
ネジは錆びついていて外すのが少し大変でした。




ベースボタンが傾いている箇所があります。
酷くなると押した後に戻らなくなりますので修理が必要です。
一番外側のボタンは、ぶつけて曲げやすいので要注意です。



ベースの左手が通るバンドです。
古くなって擦り切れているので交換です。
切れていなくても内側が革でできている物は硬くなって
手の甲が痛くなりますので、交換すると気持ちよく演奏できます。




鍵盤のグリルカバーを外したところです。
写真の一番左のバルブに異常があります。
当たり面に異物が入っていて変形しています。

EXCELSIORのメーカーロゴは、細い文字の物なので
40年程度前の物と思われます。



鍵盤を楽器から取り外してバルブの当たり面を点検しました。
写真の様に異物が挟まっている箇所が幾つもありました。
時期的には、この部分の皮とフェルトを新しくする頃に来ていますが、
今回はこのまま戻しました。

バルブのフェルトと皮を交換すると、鍵盤の高さ(深さ)が新品の頃の様に浅くなり、
また、高さも揃います。
鍵盤を離した際の音も小さくなりますし、空気漏れも改善します。
少し費用がかかりますが、古い楽器にはお勧めの処置です。



鍵盤の下には長年の埃が付いてきます。




鍵盤を取り外した後の本体側ですが、やはり埃が堆積しています。




この機会に綺麗にしました。
空気が出入りする楽器なので内部に埃が溜まりやすいです。