古い国産品の修理2015/10/17

ヤマハ製の古いアコーディオンの修理を承りました。



見た目はあまり悪くなっていませんが、
40年程度は経つでしょうか?



外観で一番気になるのは鍵盤の浮き位です。



本体はそれほどでもありませんが、ベルトはダメです。
既に切れているものを糸で結んで使っていますが、
危険なのでこういう使い方はやめましょう。



鍵盤のバルブのフェルトは少し虫に食われていますが、
このクラスの楽器として考えればまだ使えそうです。



外観は綺麗ですが、中は年代なりに傷んでいます。
革のリードバルブは激しく反り、向かい側の物と接触しています。



リードの錆も激しく出ています。



ベース側のリードもこの通り、リードバルブが反っています。
リードバルブの上に貼ってある樹脂の押さえバネは
蛇腹に挟まって大きく90度くらい反っています。



やはり、ベースリードにも錆が出ています。
この為、調律も酷くずれています。



音色切り替えのシャッターの開閉はうまく行っていません。
全開にならない箇所がります。



ベース側の本体内部に検査印がありました。
39年11月10日とあります。
51年前の楽器という事になります。
かなり古いですが外観は良いので直す価値はあると思います。
ヤマハの古い楽器は直すととても良く鳴るので
同等品の安い楽器を買うより、費用をかけて直す方が
結果が良いと思います。
イタリア製の同等品を買うより修理費は安くなりますので。


きのこ発生2015/10/18

創業の年に購入した観葉植物があります。


水をあげようと思って鉢を見ると、いつも見ない色があります。



白い装飾用の石のところに一箇所、薄黄色の物があります。



よく見ると、きのこのようです。
種類などは全く分かりません。
このまま大きくなるのか?
他にも出てくるのか?
不明なことが沢山あります。



本体の方はかなり成長しました。
そろそろ剪定が必要かも知れません。



奇跡の生還2015/10/18

鍵盤の先端が破損したアコーディオンの修理を承りました。


低い方から2番目の鍵盤の先端がありません。
折れた先はありますか?という問合せに対して、どこかに行ってしまった..
との事です。



仕方がありませんので、鍵盤を取り外して先端部分を別の樹脂で作製する事に。
この鍵盤は象牙風模様が入っているので、継いだ所の色が変わってしまうのは
避けられません。



鍵盤を外したついでに堆積した埃を掃除しようと思って掃除機の吸い口を
当てようとした時、白い小さな物が見えました。
それは折れた鍵盤の先でした!
掃除機で吸わないでよかった..
折れてどこかに行ってしまったと思われていた破片は
楽器の内部に入って残っていました。
これで修復作業は一気に楽になりますし、修理費用もかなり安くなります。
修復の仕上がりも元の部品があれば殆ど分からないレベルになります。
楽器のどこかが折れたり破損した場合、不用に思えるような小さな物も
保存しておく事をお勧めいたします。


背面作製2015/10/19

3回目の出店となる円頓寺パリ祭が近づいてきました。


と、いう訳で、出店の為の準備を始めました。
大きなベニヤ板を3枚購入しました。
プリンターで印刷した文字を切り抜き、ベニヤに貼っているところです。



表(と言っても裏口)に出てきて塗装の準備。
塗料は以前の余りです。



文字部分にスプレー塗装しました。



乾燥後に紙を剥がします。



塗装終了後に、3枚のベニヤ板を並べると、この通り!
幅180の出店ブースサイズを屏風のように3分割しています。
これをブース背面に使用予定です。
これで、背景がどんな場所でも店の存在(場所)を主張できます。
前で演奏すると少しは反響効果もあるか?
問題は風を強く受けそうなところです。



それにしても、スプレーでステンシル塗装するのは結構難しいですね。
正面からスプレーするのだから別に大丈夫だろうと思って
無視した1ミリ程度の型紙の浮きでも塗装が回り込み輪郭がボケています。
敗因は型紙が薄かった為と思いますが、失敗は次回に活かします。
次回は無さそうですが..


リード落ち2015/10/21

ベース側のリードが取れて落ちてしまった楽器の修理を承りました。
愛知県には少ないプロ奏者の方からのご依頼です。


楽器を開けました。
ベース側の一番大きなリードが6個、木枠から外れて無くなっています。
ベースの一番低音のリードは大きくて重いので、少しの衝撃でも
リードが落ちてしまう事があります。



外れたリードは既に回収されていました。
楽譜に包んであるところがプロ奏者っぽいですね..



よく調べてみると、他の小さなリードもロウにヒビが入っていて
取れそうになっている所がありました。
ロウそのものに劣化は無さそうなので、単純に強い衝撃によるものでしょう。



他にもリードがずれている箇所がありました。
これは外れたリードが悪さをしたのだと思います。
なぜか全てのダメージは左手側に限定されていました。



リードが取れたのは問題ですが、リードを留めている
ロウの破片が飛散している事も問題です。
蛇腹の間に破片が挟まっています。
きちんと除去しておかないと後で出てきてリードに挟まったり
するなどトラブルの元になります。


空気ボタンのバルブの所にもロウの破片が落ちています。
空気ボタンの操作でバルブに挟まれば空気漏れの原因になりますし、
通り抜ければベースメカニックやバルブに挟まって問題が出ます。

衝撃などでリードが外れた事が分かった場合、
できるだけ楽器の操作はしないようにした方が良いでしょう。
別のトラブルを作る原因になりますので。