仕事始め2016/01/05

今日から仕事始めです。
昨年から手がけている古い国産のダイアトニック式アコーディオンの
修復の仕上げを行ないました。



全ての作業を完了し仮組みして演奏してみると
何箇所かの音のピッチが極端に下がっている事が分かりました。
該当のリードは見た目には折れていませんが、
内部では亀裂が入っている状態でした。
ちょっと無理に曲げてみると簡単に折れてしまいます。


近年のアコーディオンのようにリードが各音階で独立していませんので、
簡単に新品と入れ替える事ができません。
当時のリードは真鍮リードですのでスチールリードに
交換するとそこだけ音が変わってしまいます。
仕方がないので該当部分のリードを作製して入れ替えました。
後は調律を行って全ての作業が完了です。



調律を終えたリードです。
リードバルブも新品に交換しました。



作動不良だったバルブも修復して問題なく動くようになりました。



組み立てを行い、綺麗に清掃して完了です。
とても古い物ですが外観は綺麗ですし、蛇腹も問題ありません。
当時の音を再現できているか不安ですが、
再び使えるようになった楽器で想い出が蘇って来たら嬉しいです。