バンドネオンの修復72021/04/16

バンドネオンの修復を行っています。
前回までに右側のリードについての修復が完了しました。


右側の修復が完了しましたので、今日からは左側です。
ご覧の通り、何もしていないので酷い状態です。
今日からまた地道な作業が始まります。


革製のリードバルブは経年劣化で反りが出ていて全て交換します。
バルブを外すとリードの錆も見えてきます。


リードプレートを外すと裏面にも表と同じ数だけバルブとリードがあるのが分かります。
木枠の内側に鉛筆書きのサインがありますね。
作製した人か調律をした人のものと思います。


内側もリードバルブを取るとリードの錆が沢山見えてきます。


左側のリードバルブ全てを取り外しました。


リードバルブを取り外した状態のリードプレートです。


まずはリードバルブを留めていた古い接着剤の除去です。
その後、リードの錆除去、リードプレート表面の酸化物除去を行います。


リードの錆除去とリードプレートの酸化物除去を行い片面終了。
書いたら一行ですが、ここまでするだけでも時間がかなり掛かります。


同じリードプレートの裏面です。
リードバルブを剥がした以外は何もしていません。
表側と同様に古い接着剤の除去、リードの錆除去、リードプレートの研磨を行います。


裏面も完了しました。
これで1枚のリードプレートが完了ですが、まだ大変な作業が待っています。


右手側と同様、リードを押し込むと戻ってきません。
リードの下にある穴の側面に亜鉛の酸化物が出ている為です。
このままではリードが鳴ることはありません。
穴の内面を手作業で一つずつ研磨してリードがきちんと鳴るようにして行きます。
最後はリードが鳴る事を確認しながらの仕上げ研磨を行って行きます。
リードの数だけ行うのでリードプレート1枚行うだけでも大変な時間が掛かります。
そして左側にもリードプレートは6枚内蔵されています。
今日は6枚のプレートのリードの錆除去と表面の研磨だけで終わりました。
明日からは穴の内面研磨です。