未整備アコーディナの調整2022/05/31

海外在住の方が現地で購入したアコーディナの発音が悪いということで
調整を承りました。
機種は、当店で取り扱っているフランス Marcel Dreux のAccordinaです。



楽器を受け取ったらまずは分解と洗浄を行います。
同時に点検と見積りを行います。
見積りを確認いただいて同意が得られれば作業を開始します。
この楽器では弱い音の発音が悪い個所、強い音で発音しない箇所が
幾つもある事を確認しました。
これは当店でメーカーから輸入した時の状態と大体一致します。



高音部のリードを取り外しました。
これは調整の為ですが、実際の発音状況に関わらず、
最高音からこの辺りまでのリードは無条件に外して調整します。



そして低音部から2つ目までも無条件に取り外して調整します。
その他のリードは取り外さないまま調整を行いますが
取り外す必要があれば外して調整します。



アコーディナは両側面にリードが並んでいますので、
片面が終わったら反対側も同様に高音部のリードを外して調整します。



そして低音部も同様です。
中音域は外さずに調整しますが、リードの半分以上を外す事になります。
調整は殆んど全てのリードに対して行います。



リードの調整後、全ての発音をチェックして悪い所はもう一度外して調整します。
全てのリードの発音が改善するまで繰り返します。



全ての発音に問題がなくなれば最後に調律を行います。



調律が完了したら一度分解します。
調律は吹いて行うので内部に結露水が付いています。



外した蓋とふき口は洗剤で洗います。
本体側の水洗いできない方はアルコールで消毒します。
この作業は新型コロナが出てくる以前から行っています。



洗浄、消毒を終えて、蓋部分、外装部分を組付け作業完了です。
これでこのアコーディナが持つ性能を最大に使える状態になります。
ここまでの作業は当店で輸入販売する全てのアコーディナで
行ってからお渡ししています。


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