予感 ― 2022/06/03
調律を行う前の準備をするところですが、
楽器の中をちょっと見ただけで嫌な予感がしました。
右手のリードですが、違和感を感じるのは3項目です。
一つはリードを留めているロウの施工がとても汚い事。
もう一つはリード1つずつに番号が手書きされていること。
そして、リードに貼ってあるリードバルブの色が今までに経験のないものである事。
リードを留めているロウですが、リードバルブを貼り替えるために
一度、リードを木枠から外して再接着した時の施工が悪い事と、
新しい専用のロウを準備できずに元のロウのみで施工して
仕上げが悪くなっているという事でしょう。
リードバルブは専用の物がイタリアなどで作られているので
見た目にそんなに沢山の種類がなく、色に見覚えがない場合
テキトウな代用品である事が多いです。
リードに番号が書いてあったり、楽器内に文字や番号が多数書いてあるのは
素人が修理など行った場合によくある事です。
メーカーやプロの仕事ではない事です。
なので、そういう文字などを見ると嫌な予感がするのです。
リードバルブをめくってみると..
何か書いてあります。
これは地図?
イサラバード?
別のバルブをめくってみると同じ様に地図らしき表示があります。
チュニジアでしょうか?
もう一つ。
コインバトール?
全てのリードバルブは同じ素材でできているようです。
全部剥がして集めたら世界地図ができそうです。
いずれにしても素材自体が硬過ぎて音が弱くなっています。
全て交換してロウ留めも綺麗に補修する必要が出てきました。
予感的中ですね。
中古楽器ではこのような素人修理の物も出回っていますので
専門店以外の物は使えていても本来の性能が出ていない事もあります。
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