リードの錆2011/04/11

調律を行っています。
楽器はイタリア製でネットオークションにて購入したそうです。
製造から15年程度の比較的新しい楽器で、見た目も大変良いです。
楽器の中を見てもサブタ皮は極端に反っておらず、リードも綺麗な感じでした。

しかし、反ったサブタ皮を修正する為に外してみると..
リードの裏面(青い方)に錆が出ていました。

これは拡大したところです。

表側に付いているリードの裏面にも錆が出ていました。
幸い、錆が出ている箇所は多くなく、錆の程度も深くはありません。
きちんと錆を落として調律すれば大丈夫。

このレベルのリードの錆なら錆びていても音は出ます。
では、錆はちょっと位あっても良いのか?
答えはノーです。
中古楽器の謳い文句、「全ての音が出ます」は、要注意。

アコーディオンの調律はリードを削って行います。
リードを削る場所により音程を前後させて調整します。
リードを削る場所で音程が調整できる理由は、リードの重さのバランスによるものです。
細長いリードの重さの偏りを変える事で音程が変化します。
リードが錆びる事でリードの重さのバランスが大きく崩れます。
つまり、調律が狂います。
そのまま調律を行って正しい音程に合わせても、一旦錆が出た部分は
簡単に錆が広がりますので、すぐに音程が変わってしまいます。
ギターやバイオリンの様に、その場ですぐに調律を直せる楽器は別ですが、
調律が即座にできない楽器で、調律がすぐに変わってしまう様な状態では
楽器として使って行く事に問題があります。

アコーディオンのリードは特殊な合金でできており、元々、非常に錆びやすいという物ではありません。
それでも鉄を含む合金ですので、湿度が高い状態で放置したり、汚れた空気や塩分を含む空気での
環境で演奏された場合、錆が出る事があります。
一旦、錆が出始めるとその場所を基点に錆が広がり易くなります。
そうなってしまうと調律の安定性が損なわれてしまいます。
更に錆が進行するとリードが鳴らなくなったり、リードが折れる原因を作ったりします。

アコーディオンのリードの錆が出ない様に保つ事がとても大事ですが、
だからと言って、リードに錆止めなどを塗る訳にも行きません。
そのような事をすれば、空気中の微細な埃などがリードに付着したり、
錆止め剤の皮膜の酸化により、長期的にはかえって錆が出る原因になってしまいます。

アコーディオンのリードを錆びさせない方法は、楽器を使う事です。
リードが振動すれば、表面に付いた微細な埃などが除去されますし、
楽器内に湿った空気がこもる事がありません。
ケースに入れて暫く弾かないという状況が最も良くありません。
あまり弾かなくてもケースから出しておいた方が良いです。
ケースから出しておけば、ちょっとの時間でも使う気にさせますし、空気が滞留しません。
但し、梅雨時や海岸近くの方はケースに入れて、シリカゲルを入れた方が良いでしょう。
シリカゲルはすぐにダメになりますので、頻繁に交換か再生をする必要があります。
冬場は結露により錆が出る原因を作る場合がありますので、急激な寒暖の差に注意が必要です。

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