親亀の背中に子亀..2011/05/24

親亀の背中に子亀、子亀の背中に孫亀..
の、様になっていますが、これは合奏用アコーディオンです。

多分、日本製の物で、左手のリードが無い合奏用という日本独自のタイプです。
メンテナンス、調律のご依頼でお預かりしました。

どの楽器もリードのサブタ皮はこんな感じでした。
押えの役割をしている樹脂製の細い板が見事に変形しています。
普通は空気の出入りによって開くサブタ皮に合わせて開く(反る)様に
変形しますが、これは妙なカーブで変形しています。
やはり樹脂の部品は経年変化が読めない所があります。
一応、押えの役割をしているので皮の方の反りはわずかです。

これはリードの内側の方ですが、こちらには押さえの樹脂が付いていないので
サブタ皮は反っています。
外側のリードでも押さえの付いていない小さなサブタ皮は反りが出ていました。
いずれにしても、皮はかなり硬化していたので全数交換となります。
その後、調律を行いますが、幸い、この楽器にはリードの錆びは出ていませんでした。

国産の小さい楽器でよくありますが、このリードの木枠がヒノキの様な良い香りがします。
イタリア製ではあまりそういう事はありません。
使っている木の違いか、木の処理方法が違うのでしょう。

コメント

_ SilverAge ― 2011/07/13 07:32

樹脂製ブースターピン(用語あっているのかな)見事に曲がっていますね、こういう方向の反りは見たことないです。同じ形でうまく先端が革を抑えているように見えるので、私のような素人は最初からこういうものかなと思ってしまうほど!!です。先端が革に接着してあるのかな?それにしても長さが革より長いのは納得いかないですね。
以前いつだったか、写真フィルムをカットした代用ブースターピンがあったとの紹介がありましたが、私も真似してフィルム式ブースターピンを試しに使用し、今経年変化を見ていますが、長期ほったらかしではなく、時々点検する条件下なら使えるかもしれないと思っています。まだ7,8カ月ですが。
ただ厚さを選べないので、その分は幅など形状を替えています。

リードブロックの空気穴って仕上げの程度に大きい差がありますね、穴がきれいでなく、バリなど木くずが付いていたり、そのバリにごみが付着していたりと様々ですが、さすがに高級機といわれるものはそれも丁寧に仕上げてあり納得できます。
硬い材と柔らかい材では出音も違うのでしょうか。コーティングの有無も出音に影響?いろいろ気になることだらけです。
私は他のアコを余り見ることがないので、管理人様のいろいろなご紹介を漏らさず見させていただいて勉強の糧としています。有難うございます。

_ Cookie(店主) ― 2011/07/14 16:59

SilverAge 様、こんにちは。
コメントの書き込み、ありがとうございます。

サブタ皮の押さえに使っている金属や樹脂の薄くて細い部品ですが、ブースターピンという言葉は初めて聞きました。イタリアでは単にバネに値するイタリア語が用いられています。但し、Cooperfisaの職人の間だけかもしれません。
イタリアの工房ではその会社や地域だけの方言のような部品の呼び方をする事がありますので、人や場所により呼び名が変わる事はよくあります。そういう系統の部品名を聞いた人がそのままネットでその用語を表記する事はよくある事ですが、単にネットだけから情報を収集してアコーディオンの事を書いている人は一般的ではない単語まで転記するのですぐにバレてしまいます。

話が逸れましたが、かつての国産のアコーディオンには写真の様な透明な樹脂でできた押さえバネがよく用いられていますが、大抵、反りが激しく全数交換する羽目になります。イタリア製の楽器では金属製の物が使われますが私はこれが一番良いと思います。時に錆びて折れる事がありますが、しなやかでバネ性もあり、蛇腹で得た圧力の強さに応じた開度を綺麗に反映する様に思います。
同じ金属製でもやはり古い国産に見られる青い輝きを持つ物は駄目です。バネ性が乏しく、簡単に塑性変形するので大抵反ってしまい役に立っていない事が多いです。
それと最近のイタリア製の樹脂製のサブタはなかなか優秀だと思います。

リードブロックの材質や塗装仕上げ、接着剤の種類などは楽器の音への影響がかなりある部分だと思います。しかし、それ以外の影響もかなりあるのでトータルで見るとリードブロックの個性だけでは出てくる音が決まらないと思います。
写真の様な同じ音程の向かい合う2つのリードの穴が一つになってしまっている楽器が小型の楽器で時々ありますが、これは片方の音を止めるのが面倒なので調律で苦労します。

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