最終日2008/06/26

Cooperfisaでお世話になるのも最後となりました。今日は、午前中、ボタン式アコーディオンのチャンバー側バルブの取り付けを行いました。
事務員のドナテッラは午前のみで帰ってしまう為、お昼前に身近にいた人を集めて写真を撮影しました。皆さん、本当に親切にしてくれて、いい人ばかりです。写真左から、ファブリツィオ、シモーネ、ロミオ、リラ、私、エリーザ、ドナテッラ、エミリアーナです。(この他にも従業員はいます)
後ろに並んでいる楽器は、Cooperfisaの製品です。高い天井の方まで棚で積み上げています。地震は無いとの事で、このような展示が可能なのです。
写真を撮ったりしていると、今日が最後という実感が沸いてきて悲しくなりました。

セミナリオ最後の食事2008/06/26

今日は、Cooperfisaを出た後、ミラノへ行くので3ヶ月間、滞在させて頂いたセミナリオも最後です。いつものように大きな部屋で神父さん達に囲まれて食事をしました。食事をするのも最後になるので、食後に神父さんの写真を撮らせてもらいました。言葉ができないのに、会話に付き合って頂いたり、親切にして頂いた事に感謝しています。写真を撮った後、ひとりずつ握手をして別れの挨拶をしました。私は、ありがとうと言うしかできませんし、相手も何か言ってくれていますが、殆ど理解できませんでした。でも、その表情から伝わって来るものは感じられました。健康で、という事と、もう一度来なさい、という言葉が印象に残っています。
セミナリオでの滞在は、低コストで毎日快適に過ごす事ができたという事以外に、私にとってとても貴重なものとなりました。この様な体験はなかなかできる事では無いと思います。今回のイタリア滞在で、アコーディオン以外の部分で私にとって大きな収穫となりました。

最後の仕事2008/06/26

私が今回のイタリアでのアコーディオン修理研修で最後となる仕事を夕方に終わらせる事ができました。ボタン式アコーディオンの右手バルブの交換と、取り付け作業です。チャンバー付きの楽器なので調整と取り付けに時間が掛かりましたが、期限の今日までに終わらせる事ができました。写真は、バルブ取り付けを終えて、最後にボタンを取り付けているところです。Cooperfisaに来るもの今日が最後なので、午後からは仕事を進めながらも、3ヶ月間の事を色々と思い出していました。18時にはCooperfisaの皆さんとお別れしなければなりません..

別れの時2008/06/26

Cooperfisaでの最終日の続きです。
夕方に最後の仕事を終えて、その後、今後の事などを社長のエミリアーナさんと話をしました。日本でのCooperfisaの販売や、私が注文する楽器の事などです。そうしている間に、5時を過ぎ、段々と皆さんと別れる時間が近づいてきました。5時半になった時、ファブリツィオが私の所に来て、別れの挨拶をしました。用事があるので少し早く帰る為です。ファブリツィオは、Cooperfisaのアコーディオン組み立て、修理の一番の腕前を持っていて、社内的にも地位を認められている人です。私の今回の研修の実践的な部分で一番お世話になった人です。最初はちょっと怖い感じの人かと思いましたが、とても親切で優しい人でした。いざ、別れの時となると、殆ど何も言えなくなります。言いたい事が沢山あるのだけれど..代わりにやっぱり涙が出ます。

そうこうしているうちに、エミリアーナが何か紙を持ってきて私に見せてくれました。

修了証2008/06/26

前の記事の続きです。

エミリアーナが持ってきた書類は、何が書いてあるのか分かりませんでしたが、多分それは修了証の様な物だという事はすぐ分かりました。書類にはピエモンテ州のマークも入っています。その頃には、近くにいた人がみんな集まってきていました。そして、その書類の下の空いた所に、私と関わった人が1人づつサインをして行ったのです。サインで埋まった書類を、エミリアーナが読み上げて私に渡してくれました。みんなは拍手しています。
全く予想もしていなかったこの事に、とても驚いたのと、嬉しいのと、別れの悲しさが混ざった気持ちで一杯で、涙が止まりませんでした。私は知らない間にタオルを渡され手に持って握り締めていました。
このような書類を作って準備してくれていたなんて本当に、驚きましたし、本当に嬉しかった。こんな風にして頂ける自分はとても幸せだと思いました。

後で調べると、その書類に書いてあるのは大体、こんな感じです。
「Italia Vercelli にある、アコーディオンメーカーのCooperfisaに於いて、Kunio Nakayama氏は、私たちの会社のアコーディオン修理師を形成する課程をみごとに修了した事を認めます。」
ピエモンテ州のマークの所には、「ピエモンテの優秀な職人」、「その品質を認める事ができる」と書かれています。