ラジオ出演終了2023/03/01

本日、NHKラジオ第一の「夕刊ゴジらじ」という番組に出演させていただきました。
夕刊 ゴジらじ - NHK

2月8日にNHK名古屋放送の番組に出演させていただいた時と同じメンバーで、
リポーターの松井かれんさん、当店で講師をしているアンジェロ アクィリーニさん、
そして店主の私、3名でのmonte accordionからの生中継でした。
17時からの放送でしたが、手前の国会中継が19分も延びて
どうなるかと思いましたが、時間分遅れて普通に放送されました。
今回、私は演奏しないのでだいぶ気が楽でしたが、それでもやっぱり緊張しました。
先日のテレビ放送も含め、取材から準備、当日の司会、進行まで
行っていただきました、松井かれんさん、本当にありがとうございました。

この放送は1週間の間、聞き逃し配信で聴く事ができます。
宜しければ聴いてみてください。
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2度目2023/03/03

在庫していたチェコ製アコーディオンを販売する為に
点検、調整、調律を行っています。


右手のリードですが、画像の中の1つに異常があります。
矢印のリードですが、何が異常なのか分かるでしょうか?


答えは..
該当リードに貼ってあるリードバルブの向きが間違っていました。
先日ブログに書いた、小型ダイアトニックの新品にも同じ事がありました。
表裏の間違いは時々ありますが上下は珍しいです。
先日、珍しいと書いたばかりなのに、こんなに早く2回目に遭遇しました。



これは隣の正常な方ですが、薄い樹脂が2枚重ねてあり、
上になる方は透明で短い物が貼ってあります。
透明な物が付いている方が表であり、リードの根本側になります。
問題のリードでは上下が逆さまで、
短い透明樹脂のある方がリード先端側になっています。
この状態でもバルブは開くので音は出ます。
なので、詳細な点検をしなければそのままでユーザーまで行くでしょう。
場合によっては生涯、気づかずに使う事になるかも知れません。
新品楽器でもこのような小さな不具合や調整不良が沢山あるのが普通です。
販売前の調整、調律で同じ楽器でも全く違った状態になります。
これは有名メーカーでも高級楽器でも同じです。
高価な楽器だから、有名ブランドだから大丈夫という事は絶対にありません。


同じ楽器の右手リードですが、木枠の内側にあるリードバルブが戻っていません。
木枠の内側の木に加工時にできた凹凸があり、バルブの先端が引っ掛かって
戻りが悪くなっています。
これも音は出ますが、蛇腹の開閉に伴い雑音が出たり調律が変化するので
異常に気付ける場合もありますが、一つずつ動作を目視して行けば確実に分かります。
新品楽器でも4~7日程度、調整、調律に時間をかけています。

ベースの異物2023/03/10

ベースボタンを押した時の音がおかしい、という事で修理を承りました。
楽器は古いEXCELSIORで、長く使ってきた物のようです。


ベースの異常はすぐに確認できたので、分解してみると
何か黒い物がベースメカニックに入り込んでいます。


黒い樹脂の破片のようなものです。
これが原因で意図しない音が混ざっていたようです。


異物は2個だけでした。
1つの部品から割れた物です。


取り出した異物はベースストラップのきつさを調整するダイアルを
支持している部品の一部です。


ダイアルはストラップとネジで繋がっているので外れていませんが、
ストラップを外すと支持する部品が壊れているのでダイアルが外れます。


ダイアルを外しました。
この楽器では全体が樹脂でできており、ネジ部分のみ金属です。
部品は楽器に接着されていて、外すのはちょっと大変です。
近年の楽器では全体が金属でできています。
大きな力が掛かる場所で、壊れると演奏の継続が困難になるので
金属製の方が安心です。


修理するためには部品を外す必要がありますが、接着されているので
できれば外さずに行いたい所です。
ですが、古いEXCELSIORでは小型楽器でも120ベース入っているので
ダイアル部品周辺に手が入る隙間が殆どありません。
ダイアル部品を外すか、ベースメカニックを取り出すか、という選択になります。


という訳で、ダイアル部品を取り外しました。
割れてしまった軸受けと反対側の残っている方にもヒビが入っています。
オリジナルを使って修理するには接着するしかありませんが強度の問題が残ります。
本当は金属製の最近の部品と変えてしまうのが良いのですが、
交換する為には本体の加工が必要な事と、ベースメカニックを取り出す必要があるので
今回は接着修理で直す事にしました。


接着修理しました。
これを本体に戻せば完了です。


ダイアルは直りましたが、ベースストラップが経年で傷んでいるので
併せて交換します。
ストラップは切れる事は殆どありませんので、10年以上もそのままで使っている人が
多いですが、硬くなって手の甲が痛くなったり、見た目が悪くなっているので
10年以内に交換する事をお勧めいたします。

交換する時はストラップだけではなく、付随する金属部品も交換します。
この楽器は古い物で、ネジのピッチが今の部品と違っています。
新しい部品が使えないのでネジ部分だけオリジナルを使います。


ネジ以外の金属部品は新しい物と交換します。
見た目もリフレッシュできます。


ストラップの新旧です。
上が付いていた物で、下が新しい物です。


ダイアル部分とストラップを交換し、ベースの問題はなくなりました。


ベースストラップだけではなく、ショルダーストラップの劣化も激しいです。
これはすぐに交換が必要な状態です。
見た目が悪いというだけではなく、楽器の金具に通す部分の劣化が剥がしく、
いつ切れてもおかしくない状態です。
通常、ここまで使ってはいけません。
ベルトは切れる前に交換が基本です。
切れると演奏の継続ができませんし、楽器を落下させて怪我や楽器の損傷を招きます。
交換したら3年以上は使えます。
年間の維持費は僅かですので、ここはケチらないでください。


その他、楽器の機能的な部分の補修が必要な状態です。
蛇腹と本体の合わせ目のパッキンシールが劣化していて空気漏れが起きています。
交換する事で空気漏れが改善します。
この楽器は古い物ですが、リードの錆やリードを留めているロウの劣化はありません。
全体の調律を行う事で良い状態になります。

ファーブルトン2023/03/11

今日は帰ってから菓子を焼きました。
会社勤めしていた頃は年に数回は作っていましたが、
今は年に1回は作ると決めています。

で、今日作るのはファーブルトンというフランスのお菓子です。
何故ファーブルトンか?と言うと、簡単だからです。
もう忘れましたが、かなり前に一度作った事があり、
とても簡単で時間も掛からなかったという記憶です。
ただ、とても簡単でバターも使わないので、出来上がりの味は
個人的にはそれなりだな..という印象でした。
簡単で時間が掛からなかったという記憶から、もう一度やってみる事にしました。
取り敢えず、分量を計算し、買っておいた紙製の型にバターを塗りました。
バターは本来不要です。


最初に砂糖を測りました。
お菓子作りあるある、ですが、砂糖が大量過ぎて不安になります。


砂糖に小麦粉を混ぜました。


卵を入れてかき混ぜます。
一般的な焼き菓子より粉の量が少ないので、
混ぜるのが重くなく、簡単に均一にできます。


牛乳と生クリームを入れます。
牛乳を入れる前から、あまり粘度が高い感じではありませんが
牛乳を入れると更にサラサラの液状となります。
泡立てる必要もなく、とても簡単。


香り付けにブランデーを入れます。
本来、ラム酒を入れる事になっていますが、
家になかったので持っていたブランデーで代用します。


生地へ混ぜるフルーツです。
レシピ本にはプルーンを使う事になっており、前回はプルーンで作りました。
ですが、個人的にプルーンはあまり好きではない事と、大きくて沢山入れられないので、
大きめのレーズンを使う事にしました。
それと、もうちょっと味に厚みが欲しいと思っていたので、
思いつきでクランベリーを入れる事に。
一応、2回目なので色々工夫しています。


前日に、レーズンとドライクランベリーにブランデーをふりかけて
冷蔵庫に入れておきました。


100均で買った紙製の型にフルーツを入れてオーブンの棚板に並べました。
1個分、棚に入りませんでした。


生地を型へ入れましたが、沢山残ったので、レトロなグラタン皿に残りを入れました。


オーブンに入れました。
2段にして下に乗らなかった分を入れました。


加熱開始。


180度、45分で出来上がり!


焼きムラがあります。
意外な事に、オーブンの奥よりドアのある手前の方が温度が高いようです。
変な言い方ですが、いい感じで焼きムラができたので、
焼き加減による味の違いを楽しめそうです。


下段の方ですが、直置きなので棚より温度が低い感じですが
見た目も綺麗に焼けています。


できたてを試食。
ファーブルトンはできたての熱い状態も美味しいです。
前回作った時より印象は良く、うまくできたと思います。
味は、ムチっとした固いプリンのような感じで、焼きが強いものはカヌレに近い感じです。
カヌレが好きな人にはファーブルトンも気に入る筈です。
とても簡単で、時間も手間もテクニックもいりませんのでお勧めです。

引っ越し2023/03/20

当店で販売したアコーディオンですが、
ベースボタンの戻りが悪い箇所があるという事で修理する事になりました。


ベースの裏蓋を外しました。


蓋を外した時に、ベースストラップの端へ向かって
黒い小さな何かが動いたような気がしました。


注意深く観察すると、ストラップの影に潜む物を発見しました。
これはハエトリグモですね。
ベースストラップの穴の隙間から入ってしまったのでしょう。


傷つけないように捕獲するのが大変でしたが、なんとか捕獲しました。
店の裏口から出て、外の草の生えている所へ逃がしました。
これで一安心ですが、この楽器、愛媛から戻ってきたものです。
一緒に送られてきたクモは愛知まで引っ越しする事になりました。

ベースボタンの方は修理しました。
保証期間は過ぎていますが、30分以内の修理でしたので修理費は無償です。