ジェノバ 42008/06/02

今日はイタリアの祝日でお休みの月曜。前日からジェノバへ遊びに来ています。
ホテルを8時15分頃に出て、ジェノバの水族館の切符売り場へ行きました。開館時間は8時45分ですが、既に40人程並んでいました。まあ、この程度ならすぐに入れるでしょう。今日は予報通りで、曇りで僅かに雨が降る時もありました。切符売り場から水族館の入り口までは屋根があるので雨でも大丈夫です。

さて、時間になり切符売り場が開きました。こういう窓口で妙に時間の掛かる客が多いのがヨーロッパではよくあります。駅の窓口でもそうですが、窓口まで行って色々と相談するのか、迷うのか分かりませんが。単なる入場料以外に、子供、大人、老人の区別があり、併設の別の施設などの入場もある為、多少複雑なのですが、手前にちゃんと料金と説明があって、並んでいる時に十分理解できる筈なんですけど..こういう状況なので、長い列が出来ていくのでしょう。切符を買って入り口へ向かうと、やはり並んで少しずつ進んでいます。先の客は40人程度なのに何でかと思ったら、建物の中に入って角を曲がってすぐの入り口で、写真を撮っているようなのです。フラッシュが光るのが見えて、家族などのグループ単位で係りの人が並べて撮影しています。希望者だけなのかと思ったら、自分の所でも遮断され、何かの等身大の人形の横で写真を撮られました。無論、1人です。前後を見ても、一人で入る人はありません。大半が子供連れの家族です。こんな事をしているので、入場で時間を食って列が伸びるのでしょう。どうせ、最後の出口で出来た写真を高額で売る商売なのだろうと思いました。まあ、一気に入場させると混雑して見学しにくいので、入場制限的な役割があるのかも知れませんが。

やっと入場すると、すぐに3Dのビデオ上映案内が出てきて、子供達はトレディー、トレディーと騒いでいます。流れに乗って、上映を見る事に。どうせ時間はあるし、折角だからしっかりと見学しようと。ここで、また待ち時間があり、15分ほど待って上映室へ入場。大きな映画館並みのスクリーンの大きさと座席数があり驚きました。入り口で専用メガネを配っていました。大昔の3Dと違って、左右で赤、青の色違いメガネではありません。偏向フィルムが貼ってあり、左右の目で違う映像を見て擬似的に立体視するタイプです。ビデオのタイトルは「世界のサメ」みたいな感じだった様な気がしますがハッキリ覚えていません。内容はもちろんイタリア語で、英語の字幕すらありませんでしたが、内容が難しいものでは無いので十分でした。一匹のウミガメが言葉を喋りながら海中を案内して色々なサメを紹介するような内容でした。3Dはそれなりに臨場感があり、多量のクラゲが出るシーンではもの凄く奥行き感があり、会場内で、どよめきが出るほどでした。

その後は順路通りに見て行きましたが、ヨーロッパ最大級と言われているだけの事はあり、一通りの海洋生物が網羅されていました。魚は無論ですが、ウミガメ、アザラシ、イルカ、ペンギンといった動物もいました。ラッコやジュゴンはいませんでしたが。大型の水槽も多く、建物のフロアーを超えて水深がある為、水槽の途中、水面付近、上から、と言う感じで一つの水槽でも2、3方向からの違った見せ方をしていました。
私は、数年前まで、水槽が部屋に4つもある程、魚飼育に凝っていましたので水族館へ行っても普通の人が見る事以外の部分も見えます。例えば、その展示されている生物が、単に水槽へ入れられているのか、水槽内で発達した物かを見分けるなど。色々な水槽の中で私が一番気に入ったのは、サンゴ礁を再現したところ。一般的な展示でどこでも見られる生物の類で珍しくはないのですが、状態が見事でした。大きなイソギンチャクは、きちんと水槽の中で育っていて、取ってきて置いただけではありません。強い光に照らされた水槽は見事でした。写真はその水槽の物です。
一方で、淡水系の魚の展示は少なかったです。アロワナ、オスカー、ピラニアがいた程度。まあ、海にある水族館ですからイメージもあるので仕方ないところでしょう。ただ、正直言って、思った程では無いという印象です。というか、日本の水族館は凄いんだ..という事がわかりました。ジェノバの規模と同等かそれ以上の物がイタリアとさほど変わらない国土に相当の数あります。私の家からでも、名古屋港、鳥羽という二つの巨大水族館がありますし、岐阜には淡水専門のところもあります。以前にテレビで見ましたが、分厚いアクリル製の大型水槽は日本のメーカーが殆ど作っているとの事でしたので、やはり水族館大国なのでしょう。でも、大きければ良いという物では無いので、また機会があれば歴史あるヨーロッパの飼育技術が生かされた玄人好みの水族館を訪れてみたいと思います。

ジェノバ 52008/06/02

前の記事の続きです。
水族館を一通り見ると最後の出口手前はお土産売り場でした。まあ、よくあるパターンです。折角なのでひとまわり見ましたが、よくある水族館にありがちなグッズと別に、ここの水族館のオリジナルキャラクターのSplaffy(多分アザラシ)が妙に気に入って何か買おうかと思いましたが、一番欲しいと思ったマグカップは重くて持って帰れそうにないので諦めました。今回、3ヶ月も滞在するのでスーツケースの重さが規定上限の20kgを超えていて、出発時に慌てて手荷物に重い物を移したのです。小さな物はイマイチな割りに高く、結局何も買わずに出ました。すると出口手前にもう一つ部屋があり、最初に撮影した写真が30分単位で区切られ、壁に並べてありました。あまり気乗りしませんでしたが、一応、自分を見てみるか..と思って探すとすぐ見つかりました。一人で写っている人なんていないので。で、見たら自分で笑ってしまう程、良く撮れている..しかも、隣にはSplaffyがいるじゃん!と、いうことで..水族館の商売にまんまと嵌り、写真を手にしてレジに並んでしまいました。8ユーロと、思った程法外な値段でもなかったし。自分の写真を買うなんて全く想像していませんでしたが、考えてみたら今回イタリアに来て自分の写真を撮る機会など一つもありませんでした。
ブログの写真はもちろん、その写真です。変な方向に目が行っているのは、突然撮影する状況になった為、思わずカメラはどこ?と、目で探してしまった為だと思います。この時に、隣にこういう顔のキャラクターがいる事は全くわかりませんでした。きっとSplaffyが居なかった買っていません。昔からこういう目のキャラクターに弱いのだ。でも、商売うまいよなぁ..家族連れでこんな写真撮れていたらやっぱり買うでしょう?このSplsffyキャラクター商品は、水族館の最後の店でしか見ませんでした。ブランドの偽物を売る近隣の露店ですら売っていません。水族館入場者限定なので、訪れた人は是非。お勧めは握りの部分がSplaffyで出来ているマグカップです。

水族館を出たらお昼近かったので駅へ向かって切符を買った後に、駅の近くで食事をしました。ジェノベーゼソースの手作り生パスタは美味しかった。やはり海岸近くの観光客相手の店より安くて美味いです。その後は、まだ時間があったので王宮美術館へ行きました。特別展をやっていて内容は宗教画が殆どでしたが、伝統的な物ではなく、明るい色彩や、輪郭が柔らかい感じで、まるで印象派の絵の様なタッチの物でした。そんなに広くはなかったですがゆっくりと楽しみました。王宮自体の方は残念ながらお休みで中庭を見ただけですが、立派な建物でした。海岸方向の眺めも良かったし、庭園も綺麗でした。
二日間、ゆっくりとジェノバを堪能して、帰りもローカル線でVercelliへ戻りました。帰りは小さな駅で一回乗り換えが必要でした。