フリーベースの修理2013/05/24

先日、フリーベースの修理を行ったという記事を書きました。
http://accordion.asablo.jp/blog/2013/05/13/7012955

今日はその続きです。
フリーベースのメカニックの部分はようやく調整が済みました。
これから調律に入りますがその前にリードのチェックです。


ベースのリードを楽器から外した後ですが、通常の楽器と違い、
四角い穴の数が倍以上あります。
この楽器のフリーベースはクイントシステムですので、
並びがスタンダードベースと同じ5度になっています。
その為、前の記事に書いたとおり、メカニックはクロマチック配列より
比較的スッキリしています。(と言っても複雑ですが..)
その代わり、フリーとスタンダードの切り替えに伴う機構がリード側にもあります。
まずはその部分の調整をキッチリと行いました。


ベースリードですが、明らかに自然になったとは考えにくい不具合があります。
リードバルブの押さえバネの形状がおかしな事になっています。


これも不具合というか不適切処置の箇所です。
写真の左右のリードにある押さえバネに対して
中央のリードの物は太く、長さが短いです。
また、留めている赤丸のシールが大きいので更に有効長さが短くなっています。
これでは鳴り方が不均一になります。


こちらも問題箇所です。
ベースリードの木枠を固定している重要な部分の隙間調整に紙や革が使われているので
損傷、返り、収縮があります。
右手側も含めてこういった細かい不具合を無くした後に調律を行います。
ひとくちに調律と言っても、行う作業は膨大になる事がありますので、
費用もそれなりにかかってしまいます。
安い調律があるとするならば、恐らくそれなりの作業内容でしょう。
不完全な状態に費用をかけるのであれば安価でも損失ではないでしょうか?
安い中古楽器にも同じ事が言えると思います。

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