アコーディナの調律2021/03/21

新品で個人で購入したアコーディナの調律を承りました。
調律ですが目的は発音しない音の復帰と発音が悪い音の改善です。
発音に関する調整を行うと調律が狂いますので、調律が必須になります。
当店では調律の費用の中で発音に関する調整も行います。


調整のため、高音のリードを外しました。
アコーディナは両側面にリードが並んでいますが、まずは片面から。

このAccordinaは当店で取り扱っているフランスのJoseph Carrelの物です。
輸入直後は発音が悪く、調整と調律が必須です。
今回は個人で輸入されたらしく、最初から出ない音があったり、
発音が悪い箇所がありました。
点検した感じでは当店で輸入したそのままの状態と大きく変わりませんでした。


一番高音のリードを留めているネジが側面の木の部品と干渉しています。
この部分も修理しておきます。


片面が終わったので反対面の高音リードを外して調整します。
大体、高音から18音までは無条件に外して調整しています。
それ以外の音でも必要があれば外して調整します。


高音の調整が終わったら低音部の調整です。
高音部は弱い音が出にくく、低音部は強く吹くと発音が止まる問題があり、
それぞれに調整が必要となります。
その他のリードも外すまでは行かなくても調整は殆ど全てのリードで行います。
その後、全体の調律を行って作業が終了します。


作業が終わったら裏蓋を外して洗浄します。
アコーディナは吹く楽器ゆえに調律も吹いて行いますので。
この洗浄は作業開始前にも行っています。


洗浄が終了しました。
洗浄終了後は封印をして吹くことはありません。
これで当店が出荷する時と同じ状態になり、ストレスなく音が出ます。
調律もより正確になっています。
この調整操作は当店で扱うもう一つのメーカー、Marcel Dreuxでも同じように
行って出荷しています。