仕事始め ― 2015/01/05
あっという間に正月休みも終わり、仕事始めです。
今日は取り敢えず、中古楽器の不具合を直す事を行いました。
少し前に入荷した綺麗なEXCELSIOR コンチネンタルです。

不具合はベース側にあります。
ベースボタンが押せない箇所が幾つもあります。
押しても通常、演奏に使う力ではボタンが動かないので音も出ません。
強く押せば押し込めるかも知れませんが事態が悪化する可能性もあるので、
無理せずに修理する事にしました。
これ、結構重要なことです。
動かない場合は無理に押さない事です。
鍵盤でもボタンでもスイッチでも同じです。
通常の力で動かない時点で問題があり、それ以上押すと
問題が大きくなる事が多いので、すぐに専門店で見てもらう方が良いです。
問題が小さいうちに修理する方が時間も費用も少なく済みます。
自分で開けて触るのは更に危険なので止めた方が良いでしょう。
ベースの蓋を開けて上から点検しましたが原因が分かりませんでした。
ですので、取り敢えずコードボタン4列を取り外しました。

どうもこの部分が怪しい感じですが何故動かないのか分かりません。
見た目に問題はありませんがボタンを押しても部品が少し歪むだけで
固定されている感じです。

仕方がないのでボタンを全て取り外しました。

結局、ベースメカニックは全て外す事になりました。
その結果、金属部品同士が重なっていて動きを伝える箇所が
くっついている事が原因でした。
その様な2つの金属部品が接触して動きを伝達する所には
黒いグリスが塗ってありますがこれが変質して、
接着剤のようになっている様です。

その様な箇所はベースメカニックの下にあるバルブにも存在するので
手が入るように全てのメカニックを取り出す事になってしまいました。

これは、二つバルブの一方が持ち上がって開く時に、
もう一つのバルブを連動させる為の金属部品のリンク部分です。
クロスする所には黒いグリスが塗ってあります。
グリスを塗った時に他の場所に付着したと思われる箇所があります。
手前に見える所は黒い部分ですが、艶があり如何にも流動性のある
状態の良いグリスに見えます。

ですが、ドライバーの先で突くとガラスの様に割れます。
グリスが古くなってガムの様になる事はありますが
こんなに艶を残したままガラスの様に固まるのは初めて見ました。
これが金属部品が交差する所、全てに起きているのが
ボタンが押せない原因でした。

古いグリスを取り去り、部品を綺麗にして再びメカニックを戻します。

組み立て後のメカニックです。
黒い部分は無くなりピカピカです。
楽器自体は10年経過で最初の数年以降、あまり使われていなかった為、
メカニックに錆や埃は無く良い状態です。
ボタンもスムースに動き音も出て新品と変わりありません。
これで楽器を見に来た人も試す事ができます。
それ以外の整備は購入が決まってから行います。
先に整備、調律を行うのではお渡しする時に変化していますので、
直前に完全な状態にするのが一番良いと考えるからです。
その代わり、少しお待ちいただく事にはなってしまいますが..
音が出ない楽器はさすがに問題ですので先に直しました。

ベースを開けたついでに古いベースストラップは新品に交換しました。
白は汚れが目立ちますし、亀裂も入っていますので。
最近のコメント