ヤマハアコーディオン2 ― 2014/09/09
古いヤマハ製のアコーディオンの事を書きました。
実際に修理作業を行いました。

古くなって反りと硬化が出ているリードバルブですが、
所々、カビが出ていました。

上から見ると皮の一部に白い綿状の物が付いています。
皮は新品に交換するのでカビがあっても構いませんが、
このような状態の古い楽器を知らずに使っているのは体に悪そうです。
中を見ていないオークション物は要注意ですね。

中に日付がありました。
昭和52年製造の様です。
1977年なので37年前という事になります。
40年前くらいと思っていたので、大体予想通りです。

右手側のスイッチに問題があるので分解修理しています。
これでスイッチが跳ね上がった状態が直るだけではなく、
動きもスムースになります。

右側のスイッチは直りましたが、ベースの切り替えにも問題がありました。
シャッター部分がこの状態で固着しています。

リードの木枠の下になる部分の板を取り外すと
盛大にアルミニウムの錆が出ていました。

スライドするシャッター部分と周囲の金属が錆びて固着しています。
慎重に分解して研磨する必要があります。

アルミニウムの板が接している木の方にも酸化アルミが付いています。
よく見ると一部のバルブは隙間が開いています。
空気漏れの状態です。

ベースバルブの空気漏れを修理する為にベースメカニックの分解をしました。
部品点数が多いので大変です。

37年前に動きを良くする為に付けられたグリスは
劣化して動きを悪くする原因になっています。

ベースボタンの端部受けている櫛型に加工されている木の
一部が破壊していました。
これも時々見かける不具合です。

古い楽器ですので、色々な不具合が複合的に起きていましたが
ベース部分の修理も完了し見た目も含めて見違えるようになりました。
後は調律をすれば楽器として使えるようになります。
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