空気漏れ修理2010/08/23

千葉県のアコーディオンプレイヤー様から、空気漏れを改善したいとの事で、
修理の依頼を承りました。
楽器は30年は経過していると思われる古いEXCELSIORです。
以前にも修理には出しているそうですが、あまり変化が無かったとの事ですので、
ここで確実に成果を出さないといけません。

鍵盤を見ると、高さがバラバラになっています。
また、押した時の深さが適正量よりも深くなっていました。
これは、バルブが劣化している証拠です。

という訳で、鍵盤を外す為に分解を開始しました。
やはり長い間、触れられていないらしく、埃が付いています。

鍵盤を外すと、更に埃が現れます。
分解と同時に清掃も進行します。

右手のバルブが当たる面ですが、アルミニウムの錆が出ていました。
深くはありませんが、こういうちょっとした積み重ねが
全体の空気漏れに影響している可能性があります。

アルミの錆は、バルブの皮の方にも転写されていました。

バルブを横から見ると、段付きになっているのがよく分かります。
恐らく、今までの修理では交換されいないと思います。
製造時のオリジナルですね。
古い楽器によくある虫食いはありませんが、交換時期です。

外した鍵盤からバルブだけを取りました。

更に、バルブから古いフェルトと皮を剥がしました。
フェルトと皮の残骸です。長い間、お疲れ様でした..
バルブ自体はまだ使えそうなので、オリジナルを再利用します。
新品に変えると見た目は綺麗になりますが、オリジナルの外観が
損なわれますので、機能的に問題が無ければ再利用です。
ですが、再利用すると不要なロウや接着剤をきれいに落とす手間は増えます。
今日は、ここまでで終了..