感染対策強化 ― 2020/04/04
※こちらの対策は2023年5月8日をもって終了いたしました。
2月末からコロナウィルスの感染予防対策を強化しております。
このところの感染者増加に伴い、更に対策を強化する事にしました。
ご入店に条件を設けました。
出入り口は常時施錠となり、入店時はベルを押して
都度、開錠しての出入りとなります。
ご入店をご希望の場合、入り口に掲示してある項目を
ご確認いただき、該当項目が一つもない場合は、
呼び出しボタンを押してドアが開くのを待ってください。
該当項目が1つでもある場合は入店できませんので、
該当事項が無くなったのちに改めてご来店いただければと思います。
ご入店の拒否項目は以下の通りです。
一つでも該当する場合は入店をお断りさせていただきます。
・ マスクを付けていない。
・ 熱がある。(体温37℃以上)
・ 咳などの風邪症状がある。
・ 風邪症状があった。(2週間以内)
・ 同居人に風邪症状が居た。(2週間以内)
・ 風邪症状の人と居合わせた。(2週間以内)
・ 海外から入国して2週間以内。
・ 熱がある。(体温37℃以上)
・ 咳などの風邪症状がある。
・ 風邪症状があった。(2週間以内)
・ 同居人に風邪症状が居た。(2週間以内)
・ 風邪症状の人と居合わせた。(2週間以内)
・ 海外から入国して2週間以内。
ご入店いただきましたら最初に手指の消毒をお願いいたします。
また、店内では常時、マスクの着用をお願いいたします。
出入りの際は少し面倒になりますが、感染リスクを低減し、
少しでも安心してご滞在いただけるようにする為です。
ご不便おかけして申し訳ございませんが宜しくお願い致します。
緊急事態宣言 ― 2020/04/10

東京を含む7都市に加え、本日、愛知県も独自の
新型コロナウィルス感染の緊急事態宣言が出されました。
これを受けて、monte accordionでのレッスンを休止いたします。
宣言が解除された後に状況をみて再開の判断をしますが、
最低でも5月6日の期限までは休止します。
オンラインレッスンの準備ができています。
ご興味がございます方はメールにてご連絡をお願いいたします。
尚、修理や調律の業務は引き続き行います。
宅配での修理受付も行います。
入店に際しては下記の制限がございます。
ご不便おかけしますが宜しくお願いいたします。
仮想店舗 ― 2020/04/17
新型コロナウィルスの感染拡大が問題になっております。
ご来店いただいて楽器を見に来る事が不安な方のために
展示楽器を仮想店舗として公開いたします。
下の画像(クリックで拡大します)で、ご興味ございます楽器が
ある時は、楽器に付いている番号でお問い合わせいただければ
詳細な仕様や画像など送ることができます。
ご希望があれば動画で音声を送ることも可能です。
南サイド
北サイド
上記の画像に出ていない楽器(色違いなど)もございます。
また最新情報はお問い合わせください。(新規入荷などあります)
殆どの場合、同じような仕様であれば低価格になっています。
直接メーカーから卸しを行い、自身で整備、調律を行う為です。
定価ではなく時価にしている部分も低価格に貢献しています。
より低価格なエントリーモデルとして中国製もあります。
1台につき30時間以上の整備と、全てのリードに対して調律を行います。
これには最低でも5日間程度の日にちを要します。
(ヨーロッパの楽器も同じです)
中国製は輸入したままの状態では楽器として問題がありますが、
きちんとした整備を行う事で問題なく使って行く事ができます。
こちらもご参考ください。
全ての楽器は1年間の不具合に対する保障と、
その後の修理、調律の割引きが付帯します。
中古楽器については下記サイトもご覧ください。
臨時休業のお知らせ ― 2020/04/23
新型コロナウィルスの感染拡大防止措置として小規模店舗の小売店も含め愛知県から
休業要請が出されました事を受け、4月23日から5月7日まで臨時休業とさせていただきます。
メール、下記のお問い合わせフォームにてお問い合わせいただく事は可能です。
ご不便おかけして申し訳ございませんが宜しくお願い致します。
新品楽器の調律は大丈夫? ― 2020/04/29
当店では中古の楽器は勿論、輸入した新品の楽器も、お渡し前に
楽器全体の調律を必ず行っています。
低価格な中国製の物からイタリア製の高級機でも同じように行っています。
それは、新品でメーカーから届いた楽器が不完全な状態で
そのままお渡しできないような状態だからです。
つまり、輸入したままの状態の新品の楽器の調律は不完全という事です。
こんな風に言うと単に買って欲しいから大袈裟に言っているのだろうと
思う方もいるかも知れません。
でも、そんな事はなくて本当にお渡しできるような状態ではないのです。
また、アコーディオンは調律を意図的にずらす事で独特の波を伴った音を得ていますが
この波の速さは調律で任意に変えられ、
同じ楽器であっても調律の加減で全く違った音になってきます。
なので購入したお客様の好みや、主に演奏するジャンルに合わせた音にする為、
お渡し前に調律をするのは必須の作業となります。
実際、輸入直後の調律の状態というのはどんなものか?という事に
興味がある方もいらっしゃると思います。
今回、当店で販売している中国製の「Goldencup」という楽器の26鍵盤を
ご購入いただく事があり、お渡し前の整備、調律を行った時に初期の調律状態を
調べてみたので報告させていただきます。
上のグラフは26鍵盤(B~C)の全ての音階について、メーカーから届いたままの状態で
調律がどのようになっているか調べたものです。
縦軸は調律のピッチで、ズレがなければ0です。
高い方にずれている場合は+の値、低い方にずれていれば-の値になります。
単位はcentというもので、これは半音の違いを100等分した数値です。
なのでC(ド)からC#(ド#)までは100centの幅があるという事になります。
調律が100centズレたら半音違う音が出るとも言い変えられます。
横の軸は鍵盤を押した時に出る音階です。この楽器は26鍵盤なので26音分あります。
アコーディオンは蛇腹を開く時と閉じる時で同じ音程でも違うリードが鳴っています。
リードが一方向からの空気の動きでしか鳴らないので、蛇腹の開閉で空気の向きが
変わっても音が出るように向きを変えたリードが付いて一対となっています。
その為、上記のグラフでは同じ音階に2つのプロットがあります。
◆が蛇腹を開いた時で、■が蛇腹を閉じた時です。
さて、理想的な調律状態はピッチが0になっていないといけません。
当然、蛇腹の開閉でも同じように0になっている必要があります。
ですが、グラフを見ての通り、どの音階もかなりの幅を持ってズレがあります。
大体2centのズレがあれば聴いてハッキリと分かりますので、
最低でもプラス、マイナス1cent以内には収めたいところです。
グラフではプラス、マイナス 2centの範囲でラインが入れてありますが
この範囲に入っているのは半数程度です。1cent以内であればもっと少ないです。
これだけのズレがあると楽器として使うには厳しい状態と言えます。
蛇腹の開閉で同じ音程でも聴こえ方が変わってしまう音もあります。
調律を行う場合、何cent以内を目指して調整していると思いますか?
答えは0です。 幾つ以内に収めるという感覚はありません。
完璧に0を目指して調整します。
少なくとも私はそうしています。
これはピアノの調律をしているプロの方なら当たり前の事と思います。
人が気づく範囲かどうか?という事ではなくて、0にする事がプロの仕事です。
調律の作業は誤差0で行いますが実際には温度の変化や時間の経過で
多少の差が出てきます。
それでも最終的にはプラス、マイナス0.5cent程度にはなっていると思います。
上の測定では意図的にずらしてあるもう一つのリードについては
測定、表示をしていません。
話がややこしくなるので今回は基準の音のみについて実際の状態を
見ていただく事にしました。
この楽器はMMという2セットリードなのでLやHの結果はありません。
右手の音だけではなくてベースの方も測定してみました。
この楽器のベース側は、4セットリード(4列リード)という仕様です。
ドからシまでの12音階を1列としているリードが4列内蔵されています。
4つの列はオクターブが変えてあり、3オクターブ半の同音が同時に鳴っています。
4列あるのに何故3オクターブかと言うと、1列は一部始まりと終わりの
音程がダブっていて4オクターブ分にはなっていないためです。
左手ボタンのベースのボタンを押した時は4列全ての音が出るので、
ベースボタン1個押すとオクターブ違いの同音が4音重なって鳴っています。
コードボタンの方は高いオクターブの2列だけが鳴っていますので、
3重和音×2列の6音が鳴っています。
最初のグラフと同じで縦軸はピッチで横軸は音階です。
ベースの方も蛇腹の開閉で同じ音程でも別のリードが鳴っているので
グラフには2つのプロットがあります。
ベースの方は同音階で4つの音が出ていますので蛇腹の開閉を含めると
同音で8つのプロットがあります。
リード列の違いは4色で表され、蛇腹の開閉は最初と同じで◆■の形で区別しています。
グラフを見てみるとかなりの幅を持ってズレがある事が分かります。
ベースボタン1つ押すとプラス、マイナス5cent程度のズレを持った音が
同時に鳴る事になります。
これでは綺麗な音は望めません。
と、言うわけで楽器の初期の状態を分かっていただけたでしょうか?
このような初期状態なのでお渡し前に全てのリードを調整して楽器としてきちんと
使えるようにしてお渡しする必要が出てきます。
これは中国製の楽器だからこんなにズレているのでしょう?という疑問が
出ると思いますが、確かにそれはあって、ヨーロッパの楽器ではここまでの
広い範囲でのズレはあまりありません。
ですが、プラスマイナス5cent程度までのズレは高級機でも頻繁に出てきますので
やはり、きちんと調整しないとお渡しできる状態ではないのは変わりません。
自分の楽器は実際、どの程度ズレがあるのか気になってきた方もいると思います。
調律のズレの程度を調べる方法は簡単です。
右手の場合、リードが1つだけ鳴るスイッチ(Lのみ、Mのみ、Hのみ)にして
その状態でオクターブ違いの同音を2つ鳴らしてみます。
例えば、ドと1オクターブ上のドを同時に鳴らすということです。
弱くも強くもない音量で音量をできるだけ揺らさないように長い音で鳴らします。
この時、音に波(うなり)が出る場合はズレがあります。
波の速さが速い程.、ズレが大きいという事になります。
ズレがなければ一定の直線的な音が聴こえる筈です。
聴く時のポイントは音程を聴こうとしないで、音の強弱の変化のようなものを聴く感じです。
鍵盤の上から下まで同じように同音のオクターブを鳴らしてチェックしてみましょう。
この時、蛇腹を開く時と閉じる時の両方で行う事が必要です。
ズレがある楽器では蛇腹の開閉で同じ音も違って聴こえます。
もう一つ、別の方法はスイッチでMLやMHが鳴る状態にして、
今度は鍵盤一つだけを押して音に波が付くか聴いてみます。
この時、意図的にずらしてある方のMが入らないスイッチにする必要があります。
また、LMHのように3つ鳴るようにしない方が分かりやすいです。
この場合もズレが無ければ波は全く付かずに一定の音になり、
ズレがあれば波を伴った音になります。
全ての鍵盤でチェックして、やはり蛇腹の開閉での違いも調べてみましょう。
もし、音の切り替えスイッチが無い楽器(MM固定)のような楽器の場合は1音だけを
鳴らしてみて、蛇腹を開く時と閉じる時で音の感じが変わるかどうかで判断します。
蛇腹の開閉で波の速さが変わるようであれば調律がずれています。
これで右手側の調律のズレがどの程度あるのかを知ることができます。
ギターの調弦などで使うチューナーで調べれば良いのでは?と思う方もいるでしょう。
ですが、リードが発する音は倍音が沢山含まれているので一般的なチューナーでは
余程高価な物でも正しく測定する事はできません。
数字は出てきますがこれは当てにならない数値なので信じてはいけません。
一般的なチューナーで示される値は目安程度としても全く使えません。
それは測定器の誤差や精度の事を問題にしているのではなくて、
リードの発する音には倍音という余分な音が多量に混ざっていて
測定がうまくできず、表示する値も意味が無いということです。
実際のアコーディオンの調律では高価な特殊な測定器を用いています。
ベースの方の調律のズレを確認するのは複数のリードの音が出ているので
ちょっと難しいです。
ですが蛇腹の開閉で音をよく聴いてみると、ざわついたような音が出る時は
ズレがある事になります。
ズレが少ないベース音は芯があるスッキリとした音になります。
上記のテストでズレがあると思った方は是非、調律を行ってください。
楽器の音が生まれ変わります。
また、新品で購入した楽器も調律をした方が良いです。
アコーディオンの新品は最初からきちんとした状態ではないからです。
今回は調律の部分だけをクローズアップしてみましたが、実際には新品で入荷した楽器は
調律だけではなく、弱い音が出にくい、逆に強い音を出そうとすると出ない、など、
発音の問題があったり、鍵盤やボタンの操作で機械的なノイズが出たり、
空気漏れがあったり、スイッチの切り替えが重かったり、等々..
様々な不具合を持っています。
なのでアコーディオンは輸入直後の状態ではお渡しできないような状態であり、
お渡し前のきちんとした整備が必須の楽器であると言えます。
初期の整備をしないで売るような人や業者もあります。
たとえ安くても楽器の状態が悪い事にも気づかないで使う初心者の方などは
金額に変えられない程の損失をする事になります。
実際、価格は優良店でもそんなに変わらないですし、不具合の保障もありますので
目先の価格に囚われて大事な物を失わないようにする事が必要です。
きちん整備された楽器を手に入れてアコーディオンが持つ本当の良さを
知っていただきたいと思います。
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