アスナルライブ!2023/05/05

monte accordionの最寄り駅となる、金山駅の商業施設、「アスナル金山」にて
当店で講師をしているアンジェロさんのライブステージがあります。

日時: 2023年5月12日(金曜) 13時、14時
会場: アスナル金山 屋外ステージ
出演: アンジェロアクィリーニ(アコーディオン)、サルヴァトーレピエーディスカルツィ(バイオリン)
2名のイタリア人によるアコースティックライブは必見です。
観覧は無料です。

アスナル金山のサイト

再びYAMAHA2023/05/05

古い日本製アコーディオンの調律を承りました。


先日も同じ楽器の調律を行いましたが、80ベースのYAMAHAです。
この楽器はそれなりに音域があり、修理すると新品の中国製より
良い結果が得られるので、多少費用が掛かっても修理を選択する事が多いです。


楽器を分解してすぐに目に入ってきたのがコレです。
Theクリスタルマイク、という外観のマイクが一つ、
リードの木枠の中央に取り付けられています。
このマイク1つで、アコーディオンの音を全て拾うという発想と思いますが、
この方法は欠点が多く、お勧めできません。
マイク近傍のリードの音がとても大きくなり、音にムラが生じる事と、
ベースは蛇腹の伸縮でマイクとの距離が変わって、音量が上下します。
そもそも、クリスタルマイクを楽器に使う事が問題です。
アコーディオン用に設計された内蔵マイクシステムを、
適切な方法で取り付ければ、とても良い仕事をしますが、
こんな事をする人がいるので内蔵マイクのイメージが悪くなります。


マイクの出力は本体を貫通させたケーブルでグリルカバーの下に出てきますが、
中継プラグはケーブルの仮止めに使う樹脂被覆の針金でテキトウに留められています。
これはプロの仕事ではありませんね。


マイクは無視して、調律前の整備に入ります。
右手リードです。
この機種によくあるリードバルブの押さえバネは樹脂製で大抵、酷く反っていますが、
この楽器では金属のバネです。
後に交換された感じはないので、製造時期による違いでしょうか?
いずれにしても、リードバルブは交換時期です。
金属バネは錆ている所もありますし、リードにも錆が出ているところがあります。
リードバルブは全て新品に貼り替え、リードの調整を行い、最後に調律を行います。


ベースリードを外した左側本体です。
昭和49年製という事が分かりました。
先日の楽器は60年製だったので、こちらの方が古いですね。
スイッチ切り替えで開閉するシャッターにズレがあり、
全開になっていないので、調律前に修理します。


ベースリードの方は、この機種でいつも見られるような
樹脂製のリードバルブ押さえが付いています。
そして、いつものように大きく反っています。
こちらも全て剥がして新しい物に交換します。
全ての作業が完了すれば、昭和49年の頃の新品のような音になるでしょう。

発表会20232023/05/14

今日は、毎年行っているアコーディオン教室の発表会です。

monte accordionが開業した2009年の翌年から毎年1回行ってきましたが、
2020年は新型コロナの蔓延により中止しました。
なので今年で13回目となります。


会場は、2017年より毎年お世話になっている名古屋市港文化小劇場です。


会場出入り口にある掲示板ですが、施設の方がポスターを作成してくれました。
とても立派なポスターですが、なんと、昨年とデザインをわざわざ変えているのです。
毎年、大変お世話になっているのですが、このような細かい部分まで
気を遣ってくださるので、本当に感謝しています。


9時に開場し、ステージの準備ができたのでリハーサル開始です。
誰もいない客席を前に演奏しますが、この時点でも緊張します。


11時に全体のミーティングを行い、その後、
最後に全員で演奏する合奏のリハーサルを行いました。
今年からやっと、人数制限なくステージに上がれるようになりました。
このリハーサルが終わると、間もなく客席開場→開演となります。


12:30 定刻通りに開演し、最初の奏者の演奏が始まりました。
お客さんが入ったステージは緊張します!
今年からは入場時の検温や消毒、連絡先の記入は任意となりました。


客席の最後尾に目立つ髪型の方がいらっしゃいます。
昨年も観覧に来ていただきましたが、某アコーディオン奏者でございます。
昨年に続き、同日に名古屋でのライブがあるからという事もありますが、
わざわざ足を運んでいただき、誠にありがとうございます。


コロナ以降、当店でもオンラインレッスンを開始しましたが、
コロナと無関係に遠方という理由でオンラインレッスンを
受けている方が増えてきました。
今日は3名の方が遠方から楽器持参で発表会に参加いただきました。
左から、大阪、大阪、広島からの参加です。
その他、岐阜県や静岡県からの参加もありました。


あっという間に最後の奏者まで進み、
最後は講師のアンジェロさんの演奏です。


一番最後は全員で合奏をして発表会の終演となりました。
monte accordionの発表会へご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
会場スタッフの方々、ありがとうございました。


終演後の記念撮影です。
今年は、ソロ演奏33名のエントリーがあり、1名 欠席、1名 合奏のみ参加となりました。
32名の方がソロ演奏を行いましたが、これに講師とスタッフのソロ演奏を入れると
36名のソロ演奏を行った事になります。
これでも、コロナ前の2019年の42名よりまだ少ないです。


今年は2019年より4年ぶりに打ち上げ会を行いました。
やっぱり発表会の後はこれがないと盛り上がりません。
新型コロナが無くなった訳ではありませんが、重症化のリスクが減り、
ようやく通常の生活が戻ってきたという感じです。

打ち上げ会を行うと、発表会直後という事もあり、
皆さんのやる気がとても高くなっている事を感じます。
という訳で、来年の発表会ですが、会場の都合により港文化小劇場が使えません。
来年は、2024年5月26日に名古屋市名東文化小劇場にて発表会を行う予定です。
名古屋市中心部から少し離れますが、地下鉄駅に直結したホールなので
とても便利と思います。
来年も多くの皆様のご参加と、ご来場をいただけると幸いです。


ダメージ仕上げ2023/05/23

イタリアから新しい楽器が届きました。
お客様からのリクエストで発注していたBELTUNAのボタン式ですが、
デザインがとても個性的な物です。


ボタン式、右39音、MML、96ベースという小型の楽器です。
外観は特別な塗装がしてある仕様で、意図的に傷のような加工がしてある
ダメージ仕上げ?というようなものです。
この塗装はそれなりに費用が掛かりますが、これが欲しいというご希望により、
発注する事になりました。


全体にはメタリック感の強いシルバーですが、傷のようなダメージ加工と
要所に黒のぼかしが入っています。
トップ層は艶消しのクリア塗装になっており、かなり手が掛かっていると思います。
ボタン部分には塗装や加工はしてありませんが、
スイッチ部分はボディーと同じ塗装がしてあり、一体感があります。


ベース側もボディーはダメージ塗装仕上げです。
2つあるスイッチも傷のような加工がしてありますが、
不思議な事に表面を触ってみても全く傷を感じません。
蛇腹にはダメージ加工的な事はしておらず、
黒に白のグラデーション塗装と小さな装飾があります。
蛇腹までダメージ加工をすると単に朽ちた楽器になってしまうという事でしょうか?
この辺りのバランスが絶妙なデザインです。


楽器を演奏する状態で持った時の上になる部分ですが、傷がしっかり入っています。
でも、触ってみるとツルツルした表面で傷を感じません。
見た目と感触が違うのでとても不思議。
蛇腹留めの金具がピカピカ過ぎるので、ダメージ加工したくなります。


何となく重たく見えるデザインなので重いのか?と思いましたが
重さは僅か7.8kgでした。
39音、MML、96ベースの音域がある楽器としては軽量です。


この楽器は購入する事が決まって発注した物なので、すぐに整備に入ります。
新品なのでリードバルブの反りなどは皆無ですね。
リードの木枠の加工も美しいです。
あたり前ですが、内部はダメージ加工されていません。


リードはハンドメイドタイプです。
小さい楽器ですが高級志向です。
あまり見ない赤い色のリードバルブですが、
端の部分を丁寧に切り取って貼り付けています。


どんな高級機や有名メーカーの新品楽器でも、人が手作りしている事と、
大変な量の部品が使われているので必ずエラーがあります。
上の矢印部分は接着が悪く、リードバルブの端が浮いています。
この状態は音に影響するので修正します。


同じような不具合が幾つかありました。
見つけたものは全て修正します。


こちらは木枠の内側のリードバルブですが、
長過ぎて先端が木枠の天井に当たっているので完全に閉じていません。
これも音に影響が出るので修正します。
木枠の内側のリードも丹念に観察して問題を潰します。


問題のあるリードバルブは取り外して付け直します。
必要があれば部品交換することもあります。
このメーカーの物はリードの調整はきちんとしてあり、修正は最小限でした。
発音への影響が大きい部分ですが、きちんとできていないメーカーが多くあります。
有名ブランドでもダメなのが普通です。
著名な奏者の楽器は使う前にきちんと調整しているので問題なしですが、
同じブランドだから信頼性があるという事はありません。
新品楽器でも最低限、弱い音の発音、調律のズレ、空気漏れはチェックが必要です。
調整が不十分であれば、この3項目に影響が出ます。


木枠の位置が穴の位置と完全に一致しないので削って修正します。
これは試奏では気づけないですし、実際、修正した効果は不明です。
ですが、当店で販売する楽器は可能な限り、完全な状態にしています。


ベースリードを取り外したところですが、音の切り替えで開閉するシャッターの
停止位置に微妙なズレがあり、僅かですが全開になっていません。
これも実際の演奏で問題が出るレベルとは思えませんが、
必ず全開になるように調整しています。


調整後の画像です。
空気が出入りする穴の面積は最大となります。


問題がなくてもベースの底板を外してチェックします。
殆どの場合、問題はありませんが、よくあるのは加工屑が残っている事があります。
演奏で吸い込まれてリードに挟まると音が出なくなるので、
全ての楽器で点検、清掃を行います。
ベースの手を通すバンドが日本人には緩すぎる事があるので
必要があれば切り詰めます。
この楽器は問題なしでした。


ベースの底板を外した裏面です。
近年の楽器ではアルミニウムや樹脂の楽器が殆どですが、
この楽器は木製で綺麗な曲げ加工がしてあり驚きました。
ここはメーカーの拘りでしょうか?
塗装が垂れていますが裏面なので何も問題ありません。
塗装の指示が書き込んでありますね。

楽器の内外を点検、修正し、最後に全体の調律を行ってお渡しとなります。
その際、MMの波の速さをお客様のお好みに合わせます。
ただ、楽器を輸入して販売しているという訳ではなく、
専門店としての基準で修正、調整を行っています。
これは開業以来守っている事です。

やもり20232023/05/24

今年も出てきました。
キッチンのコンロの向こうにある窓にトカゲのような形が..

手を見るとヤツデのような可愛い形(5本ですが)なのでヤモリと分かります。
去年は4月に見たので少し遅いですが、単に見逃しているだけと思いますので
正確な発生時期の比較はできません。

これが見えると窓を透明で模様のない物に変えたくなります。