Anconaへ2008/04/07

朝起きて、シャワーを浴びて、朝食もとらずにチェックアウト。朝食は7時半からしか準備してくれないから仕方ない。睡眠時間4時間半。まあ、会社へ行っていた頃はよくある事なので普通というか、久々というか..

ホテルから歩いてすぐのローマテルミニ駅へ行き、表示板で自分の乗る電車と、電車が着くホームの番号を確認します。イタリアの電車は元々決まっているホームと違うところに直前で変更になる時が多いのです。出発の7時36分までまだ時間があったので、券売機で5日後の為のAnconaからVercelliへの切符を買いました。それでも時間が少しあったので朝御飯でも..と思ってBARへ行きましたが、かなり混んでいるので諦めて、ホームにある自販機で水とサンドイッチを買いました。

暫くしてホームに電車が入ってきました。イタリアの大きい駅では引き込み式なので、先頭車が線路の終わりまで着いて止まります。出発する時は逆向きで出ます。始発だから遅れも無く、ホームに入って来た電車は、色は塗りなおしてあるものの、古いタイプの振り子電車で驚きました。予約したのはユーロスターという高速列車なんですけど..
まあ、ちゃんと到着してくれれば問題ありませんが、日本で言うなら、のぞみに乗ろうと待っていたら、0~300系の列車が来た..というところでしょうか。

ともあれ、無事に乗車していざ、Anconaまで。この路線に乗るのは13年ぶりです。人生で最初の海外旅行で行ったイタリア以来。あの時も、単身、航空券のみでのドキドキ旅行でしたが、今回はまた違った意味で緊張する旅です。なので、睡眠不足でも電車では全く寝られませんでした。通常の旅行程度のコミュニケーションでは済まされない今回は、自分にとって未知ですから。

CASTELFIDARDOへ2008/04/07

車窓は平野から海岸へと変わり、予定より10分遅れ位でユーロスターはANCONAの駅へ着きました。この程度の遅れは遅れのうちに入らないのがイタリアです。

さて、駅では事前に連絡してあった、ビクトリア社の方が迎えに来て下さっている予定ですが..
ホームへ降りて電車が居なくなってもそれらしい人が見つかりません。ユーロスターは車両が長いから仕方ありませんが。
暫くしてベビーカーを引いた女性が声をかけてきました。迎えに来てくださったのは、ビクトリアの社長婦人ともうすぐ1歳になる可愛いお子様でした。緊張で、挨拶や自己紹介がぎこちなくてみっともなかったです。奥様はドイツ出身で英語が話せます。あまりに流暢過ぎて速いので聞き取りが大変でした。私がアコーディオンを背負って来ると思ったらしく、最初に2人、別のアジア系の人に声をかけたそうです。お手数おかけしました。
ANCONAからCASTELFIDARDOまでは公共交通機関がバスしかなく、25キロ程度はあるので車で迎えに来て頂けるのは大変助かりました。13年前に行った時は、ANCONA駅から2キロ以上あるバス乗り場まで行ったので大変でした。CASTELFIDARDOに入って、最初にホテルへ寄って荷物を置いて、それからビクトリア社へ行って頂きました。お子さんはとても大人しく、全く泣かないで時々笑っていました。
少し丘を上る様に行くと中心にある教会の塔が見えました。懐かしい.. 13年ぶりのCASATELFIDARDOは、いくつかの記憶と一致しました。多少、賑やかになっている感じはします。
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ビクトリア社へ着いて社長に会い暫く話をしました。社長は多分、40歳程度の若い方です。さすがに社長ですから、風格がありますが、とてもフレンドリーに接してくれました。私がビクトリアへ訪れたのは、今、自分が使っている楽器がビクトリア製で、いちユーザーとして生まれた場所を見たかったからです。残念ながら、この日は都合が悪く、工場を見られませんでしたが、明日の午後に見せて頂ける事になりました。丁度、お昼なので近くのレストランでお食事もご一緒させて頂きました。出発して機内食、飛行機の遅れで空港サンドイッチ、早朝電車でやはりサンドイッチと、イタリアンをまだ一度も口にしていなかったので、ランチは最高でした。楽器を見せてもらったりした後、ホテルまで送ってくれました。

ホテルで一服してもまだ時間があったので、町の中心まで散歩してみました。ここは都会では無いので、静かでノンビリした雰囲気で気持ちよいです。暫く歩くと、GIUSTOZZIの看板が見えました。このアコメーカーは山本楽器で以前から取り扱っていますので、思い切って寄ってみました。中はビクトリアよりは小さいですが、製作中の楽器が沢山あり、工房も綺麗に整理された状態で機能していました。突然の来訪にも係わらず、大変親切に対応してくれました。何より、山本さんが以前から扱っているので、YAMAMOTOの名前はこちらでも有名です。私が2年半、山本楽器でお手伝いさせて頂いている事を伝えると、とてもいい事だと言ってくれました。改めて山本さんに感謝です。