ロシアのボタン式 ― 2010/09/04
多分、ロシア製と思われる楽器の修理を承りました。
旅行中にハンガリー(だったと思う)で中古を購入したとの事ですが、
輸送中にベースボタンが壊れてしまったとの事です。
購入先は楽器店ではないとの事なので、整備はされていないでしょう。
旅行中にハンガリー(だったと思う)で中古を購入したとの事ですが、
輸送中にベースボタンが壊れてしまったとの事です。
購入先は楽器店ではないとの事なので、整備はされていないでしょう。

メーカーロゴは何と書いてあるのか私にはわかりません。
綺麗な緑色のセルロイド外装です。イタリアでは見ない模様です。
ボタンの配列はC配列でもベルギー配列でもありません。
5列のベルギー配列の内側3列が付いている感じです。
綺麗な緑色のセルロイド外装です。イタリアでは見ない模様です。
ボタンの配列はC配列でもベルギー配列でもありません。
5列のベルギー配列の内側3列が付いている感じです。

ハードケースの内側に貼ってあるラベルです。
私には読めません..
私には読めません..

横から見るとキーボード部分がかなり薄く、楽器の厚みがかなりあり、
キーの位置は楽器の奥行きの中間地点にあります。
キーボードの裏側に白い音色切り替えスイッチがありますが壊れています。
フレンチ式のボタンアコーディオンの特徴に共通した部分として、
楽器の厚さがある事、スイッチが裏にある事、蛇腹留めが無い事があります。
イタリアのアコーディオンがロシアのアコーディオンの影響を受けて、
フレンチ式ボタンの形が出来上がったという推測ができそうですが定かではありません。
キーの位置は楽器の奥行きの中間地点にあります。
キーボードの裏側に白い音色切り替えスイッチがありますが壊れています。
フレンチ式のボタンアコーディオンの特徴に共通した部分として、
楽器の厚さがある事、スイッチが裏にある事、蛇腹留めが無い事があります。
イタリアのアコーディオンがロシアのアコーディオンの影響を受けて、
フレンチ式ボタンの形が出来上がったという推測ができそうですが定かではありません。

壊れているというベースボタン部分です。
高さがバラバラで、鳴ったままの音もあります。
配列はイタリアのスタンダードベースと全く同じで、黒白の塗り分けは単なるデザインです。
ボタン形状はイタリアと同じですが、ボードが段々になっているところは
フレンチボタンの特徴と一致します。
高さがバラバラで、鳴ったままの音もあります。
配列はイタリアのスタンダードベースと全く同じで、黒白の塗り分けは単なるデザインです。
ボタン形状はイタリアと同じですが、ボードが段々になっているところは
フレンチボタンの特徴と一致します。

中身を見るとサブタ皮が盛大に反っています。これは右側のリードです。
リードセットはMMです。
リードセットはMMです。

左のリードの方も激しく反っています。一部は蛇腹に巻き込まれている程。

ベースリードですが開けてビックリ、ご覧の様に蛇腹の高さと同じ位の
巨大なリードが入っていました。
まるでフリーベースか、ヘリコンバスのアコーディオンみたいです。
巨大なリードが入っていました。
まるでフリーベースか、ヘリコンバスのアコーディオンみたいです。

ベースリードを横からみた物です。
通常のアコーディオンよりも1セット多い、6セットでした。
通常のアコーディオンよりも1セット多い、6セットでした。

リードブロックを留める方法も独特です。
L字型のネジで留めていますが、何故かきちんと留まっておらず、
リードブロックはガタガタと動く状態です。
L字型のネジで留めていますが、何故かきちんと留まっておらず、
リードブロックはガタガタと動く状態です。

ベースメカニックの裏蓋を留めているネジを外しましたが、
何故か極度に曲がっています。
海外からの輸送中にかなりの衝撃を受けたのかも知れません。
何故か極度に曲がっています。
海外からの輸送中にかなりの衝撃を受けたのかも知れません。

ベースメカニック側の裏蓋の内側にもラベルが貼ってありました。
ハードケースのラベルよりも鮮明ですが、解読不能です。
ハードケースのラベルよりも鮮明ですが、解読不能です。

ベースメカニックにクモの巣らしき物が..
生きた虫がいたら帰化するかも?
生きた虫がいたら帰化するかも?

もう一つ、別の虫が..
楽器の中の緑色のフェルトを使ってミノムシの様な殻を作っています。
多分、抜け殻だけだと思います。
楽器の中の緑色のフェルトを使ってミノムシの様な殻を作っています。
多分、抜け殻だけだと思います。

問題があるベースメカニックです。
イタリアの物とはちょっとデザインが違いますが、似たような方式です。
さて、これからこの楽器を使える様にしなければなりません。
修復の様子はブログでご紹介して行きます。
イタリアの物とはちょっとデザインが違いますが、似たような方式です。
さて、これからこの楽器を使える様にしなければなりません。
修復の様子はブログでご紹介して行きます。
コメント
_ IKAI Yosikazu ― 2010/10/01 13:18
浜松市楽器博物館の展示品に、モンゴルの楽器としてとても似ているものがありました。ただ、アコーディオンとしては紹介されていませんでした。色まで似ていて、同一の製品かもしれません。
_ Cookie(店主) ― 2010/10/01 17:05
IKAI Yosikazu 様、こんにちは。コメントありがとうございます。
私も浜松の楽器博物館には2回行った事がありますが、
そのモンゴルの楽器というのを見たのかどうか記憶がありません。
今度、行く機会があったらよく見て来ます。
私も浜松の楽器博物館には2回行った事がありますが、
そのモンゴルの楽器というのを見たのかどうか記憶がありません。
今度、行く機会があったらよく見て来ます。
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