M→H2012/10/12

MMMLからHMMLへの改造を開始した記事を書きました。
http://accordion.asablo.jp/blog/2012/10/03/6653172

あれから少しずつ作業を進めて行きました。


Mリードが付いていた木枠にHリードがきちんと載るように、
空間を狭める加工を行い、空気漏れを防止するコルクを貼りました。
左側は完成したもので、右はコルクを貼った直後です。
一般的なリードをロウで留めるタイプではありませんので、
こういう、ひと手間が必要になります。


新しく入れるHリードです。
イタリアから超高級、ハンドメイドリードを買いました。
ハンドメイドリードと、ひとくくりに考える方が多いと思いますが、
メーカーによって色々な物があります。
今回は超高級品です。
ちなみに、元々付いていたリードは全て、ハンドメイドタイプでした。
高価なCavagnoloですが、リードはハンドメイドではなく、ハンドメイド風という事です。
だからと言って、品質が劣るという事でもありません。
実際、ハンドメイドとハンドメイドタイプを聴き分けられる人は居ないと思います。
また、そういう高級リードの恩恵は、大きな音で演奏する人に必要なものですので、
普通に演奏しているだけでは高級リードの恩恵は感じられないでしょう。
何より重要なのは、リードがきちんと調整されている事です。
それはリードのグレードより遥かに重要な事です。


Hリードへの改造が終わりました。
よく見ると、Mリードの時に使っていた釘の穴が分かります。
だいぶ長さが短くなった事が分かります。
一番左の物は元々のLリードの列です。

ここまでの作業はかなり大変でした。
新品リードをただ載せ変えるだけではないからです。
一つ一つ、調整を行い、リードバルブを貼り..という作業があるからです。
特にHリードは繊細ですので気を遣います。
この段階では調律もバラバラですので、まだ沢山の時間を要します。


元々付いていたリードの一部に錆が確認できました。
そんなに古くない楽器ですが、場合によっては錆が出るという事ですね。
幸い、極一部の範囲に留まっていましたので、修復は軽く済みそうです。