バヤンのベース2013/07/17

古いバヤンの修理を行っています。
http://accordion.asablo.jp/blog/2013/06/22/7059197



ベースボタンの動作に問題があります。
引っ込んだままのボタンもありますし、ボタンの押し込みが大変重い箇所が
幾つもあるので、ベースメカニックの修理が必要です。
写真はボタンの頭を外した状態です。


裏蓋を開けると、今までに見たこともない構造のベースメカニックが現れました。
さすがは80年前のバヤン..



ボタンの後ろはこんな具合です。
ベースボタンが12~24程度の低価格な楽器に似たような構造です。


バルブの開閉を行う縦の棒とベースボタンからのリンクで
バルブ開閉の棒を押す横棒が重なる部分です。
消音と潤滑の為と思われるシルク?の巻きが見られます。
これはバヤン独特の構造。
方式としては低価格なベースメカニックが簡単にゴッソリ外せるタイプの
バルブ開閉機構と似ています。



初めて見るメカニックですが、原理を理解すれば修理もできます。
必要な調整を行う事で動作の回復、ベースボタンの高さ調整が完了しました。


こちらはベースストラップですが、現代のアコーディオンの様な
ダイヤルによる長さ調整ができませんので、ネジを緩めて調整します。