アコーディナのリード交換2022/02/18

Accordina(アコーディナ)のリードが折れたという事で修理を承りました。楽器は当店で2013年にご購入いただいた物です。メーカーはMarcel Dreuxですが、他に取り扱っているJoseph Carrelもリードは同じ物を使っています。ちなみに、Clavietta(クラビエッタ)も同じなので何れの楽器も修理可能です。



届いた楽器を試してみると該当部分は音が出ません。分解してみるとリードが折れているのが確認できました。アコーディナはステンレスリードです。吹く楽器なので結露があるためアコーディオンのようなスチールリードが使えません。鍵盤ハーモニカなどは銅合金のリードが多いです。
ステンレスは錆びない特徴がありますが金属としては脆い性質がありますので、頻繁に大きな音で使うとリードが折れる事があります。と言ってもプロ奏者が使って5、6年に一度あるかないか、という程度です。この楽器も2013年に販売して今、初めて1箇所折れました。9年経過なのでまあ、ある事でしょう。



折れたリードを取り外しました。(右側)
左のリードは新品の交換部品です。
新品は何も調整していないので取り付ける前にリードの形状、隙間を調整して発音が最適になるようにします。取り付けした後に調律を行い音程を合わせます。



アコーディナ専用のステンレスリードは予備をストックしています。なので折れた場合はすぐに対応する事ができます。交換は1箇所1時間以内に完了します。



楽器内部に溜まった凝縮水を排出するバルブですが、ゴム製の部品とシールが劣化して水漏れを起こしているので交換しました。9年経過すると劣化する部品も出てきますが、修理、交換が可能なので安心して使って行く事ができます。