3時間 ― 2014/12/08
プロ奏者の方から部分的な調律を承りました。
プロの奏者は楽器を長くお預かりできませんので、今回は3時間という
限られた時間での作業となりました。
楽器はボタン式のフリーベース。
とんでもない数のリードが内蔵されています。
その中で耳障りな大きな狂いを取るというのが今回の目的です。
ですが、この楽器、そんなに古くない一流メーカーの物で、
最近、ドイツにて調整もしてもらっているとのことです。
最初に右手側の調律を大急ぎで気になる箇所だけ修正しました。
ダブルチャンバーなので大変です。
写真は左手のベース側ですが、こちらもリードが多量に入っています。
そして、この楽器は構造上、大変調律が困難なタイプです。
調律を行うには色々な問題を全て解決しておく必要がありますが、
色々な問題がかなりあり、なかなか調律を行う事ができず、
バタバタと可能な限りの作業を3時間の中で行いました。
ベースリードの木枠の裏側ですが、テープで補修してある箇所があります。
それも剥がれかけていて困った事になっています。
これもベース側のリードですが、何らかの理由で木枠から外したと思われますが、
戻す際に、ただ嵌め込んだだけでロウを溶融させて接着していません。
多分、忘れたのだと思いますが..
この他にも細かい不具合、調整不足が目立つ楽器でしたので、タイムリミットもあり、
今回は本当に応急的な処置で終わりました。
また時間が取れる時に全体の調律を行うという事で了承させていただきました。
3時間、かなりハードでしたがこのクラスの楽器に触れる機会はあまりありませんので、
貴重な時間となりました。
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