両鍵盤再び2015/08/03

珍しい左手側も鍵盤式になったビンテージアコーディオンの修理を承り、
長い期間をかけて修復を行い、5月にお返しする事ができました。





そして、両鍵盤アコーディオン、再びの登場です。
同じお客様から同じ型の別の楽器の修復のご依頼がありました。
数多く存在する物ではないと思いますのでビックリしました。
外観は前回の物よりかなり良い状態です。



グリルカバーの網は剥がれかけていますが酷く汚れていません。
ですが、鍵盤を押すと持ち上がったバルブがグリルカバーに当たって
ガンガンと音がします。



原因は鍵盤したのフェルトが劣化&虫食いで薄くなっているからでしょう。



左手の鍵盤部です。
前回も見られたように鍵盤表面の剥離があります。
また、やはり前回同様に鍵盤の手前の部分のセルロイドが剥がれています。
但し、どちらも前回より酷くありません。



今回の物は色やメーカーロゴが違いますが、形や作りは全く同じです。
裏面に前回と同様の手彫りによる MADE IN ITALY が入っています。



蛇腹と本体の合わせ目にある皮のパッキンは交換時期です。



右手のリードです。
やはり前回の物より状態は良いです。
ですが皮は古くなって硬いので交換時期です。



リードを留めているロウは修復した箇所があります。
前回はヒビ割れで全て交換しましたが、今回はなんとか使えそうです。



ベース側のリードです。
前回と同じ数だけのリードが入っています。
取り付け方も同じで、最高音列は直付けです。
直付けはメンテナンスが大変..



左手側にもリードを留めているロウの修復をした痕があります。



修復されていないオリジナルのロウを見ると細かいヒビが入っている箇所があります。
古くなった楽器ではこの部分の修復で大変な金額が掛かる場合があります。
永久に使える構造ではない事を知った上で古い中古を購入しましょう。



まずは古くなったリードバルブを全て取り外すところから開始です。
前回行なった、ロウ留めのやり直し、バルブ材の交換が無いので
費用も時間も前回よりは少なくて済みそうです。
ですが古い楽器ですのでそれなりに時間の掛かる修復になりそうです。



コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
迷惑書込み対策です。
下欄に楽器の名前をカタカナ(全角)で入力下さい。
当店は何の専門店でしょうか?

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://accordion.asablo.jp/blog/2015/08/03/7964532/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。