古い楽器の再生2 ― 2010/03/11
昨日、ご紹介した古い楽器の再生作業に入りました。
まずは右手の鍵盤のバルブ交換からです。
鍵盤のバルブというのは、鍵盤の先に伸びるアームの先に付いている物で、
鍵盤の操作に伴い上下してリードへ通じる穴の開閉をする部分です。
この部分には、フェルトと皮が使われており、定期的な交換が必要な部分です。
フェルトと皮は経年劣化により硬化して行きます。
その結果、初期には鍵盤を放した後の音が大きくなってきます。
酷くなるとパチパチという高い音になります。新品の頃にはポクポクという感じ。
店で新品の楽器を音を出さずに操作すれば自分の楽器と比較できます。
離鍵時の音が次第に大きくなり、その内に空気漏れが酷くなります。
空気漏れは、何も鍵盤やボタンを押さずに蛇腹を開閉させた場合に、
蛇腹が動かせる状態です。
新品の楽器でもある程度の空気漏れがありますし、異常に強い力でやれば
どんな楽器も空気漏れをしますので、異常かどうかの
判断は経験者に試してもらうしかありません。
この時、スイッチは左右ともマスターにしておく必要があります。
空気漏れが酷い場合、音が出てしまう場合があります。
また、新品の楽器でも調整が悪い楽器は空気漏れがあります。
空気漏れの原因は多岐に渡るので一概にバルブが原因と言えない場合もあります。
バルブが不良の場合は、蛇腹の押しでより強く漏れるので判断基準になります。
バルブが劣化した場合、フェルトや皮の収縮により、
鍵盤の高さが不揃いになります。また、鍵盤のストロークが深くなります。
バルブの交換時期は概ね20~30年です。
ですので、バルブ交換をしていない20年以上の中古楽器は、
どんなに見た目が綺麗で音が良くても、近い将来にバルブ交換の必要が出ます。
空気漏れも、パチパチノイズも、鍵盤高さ不揃いなどが気にならない人は
いつまででも満足して使えるという考え方もありますが..
まずは右手の鍵盤のバルブ交換からです。
鍵盤のバルブというのは、鍵盤の先に伸びるアームの先に付いている物で、
鍵盤の操作に伴い上下してリードへ通じる穴の開閉をする部分です。
この部分には、フェルトと皮が使われており、定期的な交換が必要な部分です。
フェルトと皮は経年劣化により硬化して行きます。
その結果、初期には鍵盤を放した後の音が大きくなってきます。
酷くなるとパチパチという高い音になります。新品の頃にはポクポクという感じ。
店で新品の楽器を音を出さずに操作すれば自分の楽器と比較できます。
離鍵時の音が次第に大きくなり、その内に空気漏れが酷くなります。
空気漏れは、何も鍵盤やボタンを押さずに蛇腹を開閉させた場合に、
蛇腹が動かせる状態です。
新品の楽器でもある程度の空気漏れがありますし、異常に強い力でやれば
どんな楽器も空気漏れをしますので、異常かどうかの
判断は経験者に試してもらうしかありません。
この時、スイッチは左右ともマスターにしておく必要があります。
空気漏れが酷い場合、音が出てしまう場合があります。
また、新品の楽器でも調整が悪い楽器は空気漏れがあります。
空気漏れの原因は多岐に渡るので一概にバルブが原因と言えない場合もあります。
バルブが不良の場合は、蛇腹の押しでより強く漏れるので判断基準になります。
バルブが劣化した場合、フェルトや皮の収縮により、
鍵盤の高さが不揃いになります。また、鍵盤のストロークが深くなります。
バルブの交換時期は概ね20~30年です。
ですので、バルブ交換をしていない20年以上の中古楽器は、
どんなに見た目が綺麗で音が良くても、近い将来にバルブ交換の必要が出ます。
空気漏れも、パチパチノイズも、鍵盤高さ不揃いなどが気にならない人は
いつまででも満足して使えるという考え方もありますが..

これは、再生中の楽器の右手のバルブを全部外したところです。
41鍵でチャンバー付きですので、全部で82個のバルブがあります。
41鍵でチャンバー付きですので、全部で82個のバルブがあります。
この後、バルブ本体から古いフェルトと皮を取り除き、新しい物を貼り付けます。
場合によってはバルブ本体も新品にします。
その後、鍵盤一つずつの高さと深さを調整しながら組み付けますが、
この時、バルブの位置を調整し、空気漏れが無い様にします。
チャンバー付きの楽器の場合、一つの鍵盤に2つのバルブが付くので
この調整は非常に困難を伴います。
チャンバーの付いた楽器が高いのは材料費ではなく、調整費が高いのです。
いい加減な修理方法として、バルブを交換せずに鍵盤のバネを強くして
空気漏れを減らすという事もできます。
それでは鍵盤が重くなり演奏しづらくなりますし、ノイズは消えません。
私は、鍵盤のバネの重さも均一になるように測定して調整する様にしています。
その後、鍵盤一つずつの高さと深さを調整しながら組み付けますが、
この時、バルブの位置を調整し、空気漏れが無い様にします。
チャンバー付きの楽器の場合、一つの鍵盤に2つのバルブが付くので
この調整は非常に困難を伴います。
チャンバーの付いた楽器が高いのは材料費ではなく、調整費が高いのです。
いい加減な修理方法として、バルブを交換せずに鍵盤のバネを強くして
空気漏れを減らすという事もできます。
それでは鍵盤が重くなり演奏しづらくなりますし、ノイズは消えません。
私は、鍵盤のバネの重さも均一になるように測定して調整する様にしています。
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