Debut2011/05/05

アコーディオン奏者、檜山 学さんのCDが入荷しました。

意外な事に、個人としてのアルバムは初めてのリリースという事です。
その、ファーストアルバムのタイトルもずばり、「Debut」。
早速、聴かせて頂きました。
全編オリジナル曲で、バンド中心の演奏となっていますが、
アコーディオンの音を邪魔しないシンプルなバンド編成の物が多く、
中にはソロ曲や、軽くパーカッションやベースが入っているだけという感じの物もあり、
アコーディオンをしっかりと聴きたい方には大変良いアルバムだと思います。
バンド編成であってもアコーディオンの左側の音も結構聴こえてきます。


monte accordionでは、檜山 学さんの他にも、
かとうかなこさん、後藤ミホコさん、田ノ岡三郎さんのCDも取り扱っています。
高価なアコーディオン以外にもCDや楽譜がありますので、お気軽に覗いてみてください。

不完全ですが..2011/05/05

40年前の古いアコーディオンの修理依頼を承りました。
ベースボタンの一部を押すと戻らなくなり、音が出たままになるという症状です。

ベースの不具合の原因は簡単でした。
ご覧の通り、ボタンが斜めに曲がっていますので、押し込むと周囲の穴に
ボタンが強く当たり、戻らなくなるという具合です。
これは、ボタンを修正して修理完了です。
ボタンの位置は外周部分なので、何かにぶつけて曲がったのでしょう。
このトラブルはよく見かけます。


少し弾いてみると、調律はかなり狂っていました。
楽器の中を点検すると、やはりサブタ皮が反っていました。
幸い、リードの錆はありません。


ベース側の大きなサブタ皮は酷く反っていて、写真の様に、
一部は蛇腹に当たり、蛇腹に挟まれている状態でした。
この状況では調律が狂うのは仕方ありません。

上記の状況や調律の状態を説明させて頂きましたが、
遠方からのご依頼で、演奏の本番が迫っていてすぐに練習を再開したいとの事で、
ベースボタンの修理だけでお返しする事になりました。
仕方がない事ですが、この状況でお返しするのは心苦しいというか、
不完全燃焼というか、心残りがあります。

三河ですから2011/05/10

毎日、サラリーマン時代と同じく、電車で通勤しています。
家から駅までは自転車なんですが、帰りに岡崎駅へ着くと雨でした。
なので、徒歩で帰ることに..
まあ、歩いても20分なので大した事はありません。
で、少し前から気付いていたのですが、駅の近くに小さなラーメン屋ができました。
「タンメン」と大きく書いてあり、この地域では珍しいです。
という訳で、この機会に寄ってみる事にしました。


入ってカウンターに座ります。
中はカウンターのみで10席程度の広さ。
まだ新しいので厨房もピカピカです。
で、メニューはというと、しょうゆラーメン、タンメン、タンタン麺の3つだけでした。
サイドメニューは他にもあったと思います。
ここはやはり、「タンメン」でしょう!


暫くするとカウンターに運ばれてきました。
見た目、味噌ラーメンの様な感じです。
実は、メニューには「味噌タンメン」と書いてあったので..
お味の方は良かったですが、関東で食べるようなタンメンとは違いました。
中部地区ではタンメンは見ないので、ちょっと期待していただけに残念。
何でも味噌にするのは、やはり八丁味噌の三河文化でしょうか..
今度来た時はタンタン麺を頂こうと思います。

洗車2011/05/12

今日は休日です。
朝から雨が降ったり止んだり。
という訳で、洗車に出かけました。

と言っても、セルフスタンドの洗車機を通すだけですが..
雨に洗車?と思う人が多いと思いますが、天気が良いと洗車機が大変混みます。
雨だったらまず誰もいないので待ち時間なし。
どのみち、ウチは屋根付きのガレージなんてありませんので、すぐに汚れます。
だったら洗わなくてもいいのでは?と思う人もいると思いますが、
さすがにあまりに汚れると気になりますし、窓や灯火類が汚れていると危険です。
ちなみに今日の洗車は昨年の12月に車検で洗われてきて以来です。
そんな感じなので洗車は年に3,4回です。

雨の日に洗うと空いている以外にもメリットがあります。
雨でボディー表面の砂や埃が流れ落ちるので洗車機でも傷が付きにくくなります。
乾いた状態で洗車機を通すより、濡れた状態からの方が汚れが落ちやすい
というのもあると思います。

この自分が乗ったままで行う洗車機って、自分が動いている様な錯覚があります。
人間は視角による情報判断がかなりの割合を占めるという事でしょう。









定期点検のススメ2011/05/17

調律を含めたアコーディオンの点検のご依頼を承りました。
楽器は古いHOHNER製の物でアコーディオン専門店で中古委託品で入手した物です。
製造からは30年以上経っていると思います。


サブタは天然皮革ではなく樹脂製の物です。
この楽器の場合、反りは比較的すくないですが、中には写真の様に折れ曲がった
状態の物や反りが出た物がありました。
樹脂のサブタは、短期間で反りが酷くなる物と、長期でも皮製より反りが出ない
物もあり、一概に樹脂だから..と言えない部分があります。

ロウの接着が割れてリードが浮いているところがありました。
高温の場所に置かれたか、強い衝撃が加わったのかわかりませんが、
アコーディオンに高温と衝撃は厳禁です。

リードの裏面に錆が出ている箇所が半数ほどありました。
これは問題が大きいです。
本来ならリードを外して錆びを落とすところですが、費用がかかり過ぎるので
リードは外さないでできる限りの錆を落とす方法で対処しました。
その方法は長期的な事を考えるとあまりお勧めできません。
重要なのは錆を作らない事と、中古の場合は錆の無い楽器を選ぶ事です。
新品でも長期、ハードケース内で保存されていた古い在庫などは錆を疑う
必要があると思います。
日本の気候はヨーロッパと違いますし、イタリアの製造元でも注文が入るまでは
楽器にリードは取り付けません。
販売店で不必要に多量の在庫を置かないのは錆やカビ防止の為です。

こちらはベースリードですが、激しくサブタが反って対面のリードに引っかかっている
状態です。どうやったらこうなるのでしょうか..

と、色々な細かい不具合が見つかりました。
もちろん、ここに挙げていない細かい不具合は他にもありました。
これらの不具合を修正した後、調律を行いました。
実は調律でも問題がありました。
年月なりの調律ズレはもちろんですし、錆を落としているので調律はバラバラです。
ですが、それ以上の問題は、この楽器がA=440Hzで調整されていた事です。

日本ではピアノの調律は普通、A=442Hzで行われています。
なので、現在、日本に輸入されるアコーディオンは普通A=442Hzで調整されてきます。
ピアノやアコーディオンのように、その場で簡単に調律が変えられない楽器は調律の
基準の違いは大きな問題となります。
アコーディオンソロで弾く場合は問題ありません。
他の楽器と合奏する場合に問題となります。
この楽器の場合、古い楽器ですのでA=440Hzで調律して輸入された可能性も
ありますし、誰かが中古楽器を海外のオークションなどで輸入した可能性もあります。
現在でもA=440Hzが標準となる国も多いので、個人で海外から輸入した場合は
440Hzの場合があります。

この楽器は、中古委託品で専門店から調律済みという事で購入したと思われますが、
委託品は売れるまでは出品者の物なので、お金をかけて整備する事は普通ありません。
アコーディオンの調律で全体を大きく動かす440Hz→442Hzは面倒な作業ですので、
中古委託品の場合は440Hzであればそれを基準にずれた部分だけを調律して
中古委託品として棚に並べるのが一般的でしょう。
手間隙かけて442Hzに調律しても、出品者が引き上げれば店は「まる損」ですから。
これは調律だけではなく、委託品の楽器の整備全般に言える事だと思います。
中古委託品を買う場合は、整備の内容をきちんと聞く事が重要でしょう。

話が逸れましたが、調律は442Hzでやりなおし、整備完了。
最後にベルトを元通りに戻して試し弾きをしてみます。
問題無く良く鳴ります。調律直後は気持ち良いです。
でも、ちょっと気になる事が..

この楽器の依頼者は私より小柄な方です。
なのに、元々付いてきたベルトを最初の状態のセッティングで私が弾いた場合、
ベルトはきつくて弾き難くないと変です。
でも、さほどベルトはきつくありません。
多分、一番きつく調整してもまだ緩いのだろうと思い、ベルトの穴をギリギリまで
余分に空けてあげようと思い、ベルトを見ると、既に自分で穴が空けてあり、
ギリギリまで詰めてありました。
なのに私が担いでもきつくない??
よーく見ると、ベルトが左右逆になっていました。長い方が左になっていたのです。
これではベストポジションで弾く事は無理です。
今までそれを知らずに我慢して弾いていたのでしょう。
左右を入れ替えベルトを再調整して問題解決しました。

後日、楽器を使った感想を他人経由で聞きましたが、大変良いとの事でした。
色々な不具合や、調律の問題、思わぬ間違いなどが全て修正された楽器は
今までとはまるで違うと思います。
調律も兼ねて、点検、整備を定期的に行う事をお勧めいたします。