ダブル×ダブル2014/10/20

イタリアの有名メーカーのアコーディオンの調律を承りました。



調律を行うと言っても、調律だけを行う訳ではありません。
内部の点検、清掃は勿論ですが、発音の調整と不具合の除去など、
発音に関する部分は一通りの事を行います。
上の画像はそんな作業中に発見した異常の一つですが、
木枠の内側に付いているリードバルブを2つ取り外しました。



リードバルブは、一対になっているリードの表裏に一枚ずつ貼ってある
皮や樹脂でできた薄い短冊状の部品です。
何故、この2枚を取り外したかと言うと、通常、1枚である筈のリードバルブが
2枚、重なって取り付けられていたからです。
そのままでも音は出ますが、バルブの閉じる力が1枚の場合より強くなるので、
発音の仕方が他と違ってきます。



この木枠の列は3か所だけ樹脂のリードバルブで、異常はその部分の2箇所でした。
元々、このような仕様だった可能性が高いので、2枚重ねは製造時からの物と思います。
製造後のメンテナンスで、この3箇所が貼り替えられた可能性もあるので、
その場合は日本でのエラーという事になります。
樹脂のリードバルブは薄いのでこういう事が時々ありますが、
良く見ないとこの異常に気づくことはできません。
それにしても2連続は今までにありませんでした。



この楽器では、リードバルブの押さえの金属バネの調整も
あまり良い状態になっていませんでした。
調律を行うとこのような細かい不具合が解消できますので、
新しい楽器でも行うと良い結果が出ると思います。


コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
迷惑書込み対策です。
下欄に楽器の名前をカタカナ(全角)で入力下さい。
当店は何の専門店でしょうか?

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://accordion.asablo.jp/blog/2014/10/20/7617147/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。