調律の前に2015/01/19

EXCELSIOR コンチネンタルの調律を承りました。



これはコンチネンタルの右手側のスイッチ(レジスター)です。
動きが悪いので取り外しました。



分解清掃の為に分解しました。
かなりの数の部品です。
アコーディオンを構成する部品点数は他の楽器と比較して
かなり多いです。
サイズと部品点数の比率まで考慮すると飛び抜けているでしょう。
右手のスイッチだけで幾つあるでしょうか?



スイッチのクリック感を出す部分ですが、
古いグリスが付いていたり、部品の干渉による傷があります。



綺麗にしました。
昔のロボットのイメージみたいですね..


リードを点検すると錆がありました。



こちらにもあります。



ベースリードにも..
大抵、表側ではなくて裏面の青い方に出ています。
リードの錆は調律前に全て除去します。
そのままでは折角の調律もすぐに変化しますので。



リードを留めているロウにヒビが入っています。
こういう部分も調律前に補修します。



これはリードの木枠の内側に付いているリードバルブです。
通常、閉じている必要がありますが開いたままです。
このように、アコーディオンは細かい不具合が幾つもあるのが普通です。
新品でもあります。
調律の前にはこういう不具合を除去した後に行います。



リードの錆は裏側に多いので発見するのは手間ですが、
この写真の様にリードを留めているリベットの頭が錆びている場合、
リード本体にも錆がある時が多いです。
詳細に分解せずに錆の存在を推測する一つの方法です。
勿論、リベットが錆びていてリードが錆びていない時もあります。