ボタン式のバルブ交換42015/01/30

ボタン式アコーディオンのバルブ材の交換をしています。



昨日から集中して作業を行い、なんとか最後まで入りました。



元々、緑色だったフェルトは黒になりました。
特に意図はなくて、偶々同じ厚さのフェルトが黒だったという事です。

この画像の右端のバルブがボタンを押して開いているところです。
バルブが開くと空気が通り音が出るというしくみ。
この楽器はチャンバーがあるので、見えていませんが、
もう一つあるバルブも同時に開閉しています。

バルブ材(フェルト+皮)を新しくすると、
ボタン(鍵盤)を離した時の音が小さくなります。
今回のご依頼も目的はレコーディング時の雑音低減です。
古いバルブ材の場合、空気漏れが起きる事もありますので、
バルブ材の交換で空気漏れが改善する事もあります。
但し、空気漏れは色々な原因で起きている事が多く、
バルブ材を交換すれば必ず改善する訳ではありません。
原因が多岐に渡り、複数存在する事も多いので、
空気漏れが出ている楽器は最初から購入しない方が良いでしょう。



ボタンの下にあるパネルです。
ボタンを全て取らないと外せない箇所ですが、
今度は分解と逆の手順で戻して行きます。



ボタンを一列戻しました。
数が多いので意外と時間が掛かります。
ただ取り付けるだけでは済まない部分もありますので。



この楽器は昨年、全体の調律をさせていただきましたが、
バルブ材の交換で空気の流れや圧力に僅かな違いが出る事で
調律も修正が必要になりました。
順番としては調律が最後になるようにするのが理想です。