大量リード2021/06/21

右手が55音、HMMMLのフリーベースアコーディオンの調律を承りました。


右手のリードを取り出したものです。
HMMMLというリードセットなので木枠は5本です。
一般的なHMMLでは4本です。
55音あるので長さも一般的なボタン式の46音より長いです。


リードを楽器に収めた状態です。
HMMMLでMLチャンバーなので5列のうち2列は90度向きが違っています。
55音×5列でリードは275組。
実際に調律する場合は蛇腹の開閉で別のリードが鳴るので倍の550個の
リードを調整する必要があります。
右手だけでこの数ですが、この楽器はベースが56音のフリーベースなので
合わせると800個に近い数になります。


この画像は右手のMリード列とHリード列の高音部です。
リードは高音の作製限界点があります。
実用性のある範囲で小さく薄く作る事に限界がある為です。
55音もあるような楽器ではHリードの高音部でリードの作製限界に達します。
その為、限界を超えた部分は1オクターブ下がって同じ音をループします。

上の画像の矢印の所がその部分で、左から右にかけて段々と小さくなって行くリードが
矢印部分で1オクターブ元に戻って大きくなっています。
上から3つ目までMのリードとHのリードが同じ音程になっているのが分かると思います。
フリーベース、ボタン式の巨大な楽器や右が52音もあるようなフレンチタイプのボタン式
では、Hリードがある楽器の場合、このような事になっているのはあまり知られていません。

それにしても、この楽器の調律はかなり大変..

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